初めに
インフラ技術部のIです。
今回はNutanix AHVを導入するにあたり理解しておきたいPrism ElementとPrism Centralについて
簡単にまとめてみました!
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・Nutanix AHVの機能について
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Prism ElementとPrism Centralの比較
簡単なPrism ElementとPrism Centralの比較を以下の表にまとめました。
項目 | Prism Element | Prism Central |
導入 | Nutanix CVM(AOS)標準搭載 | 仮想マシンのデプロイが必要 |
リソース(CPU/Memory) | 2core/20GB | 性能サイズによる |
管理対象 | 単一クラスター | 複数クラスター |
導入
Prism Element
Prism ElementはNutanix AOS/CVM標準搭載されている機能であるため、
新しく仮想マシンの作成やソフトウェアのインストールは不要です。
そのため、Nutanix AHV(CVM)インストール後からすぐに使用することが可能です。
Prism Central
Prism CentralはNutanix AHV/CVMに標準搭載されていないため、別途仮想マシンのデプロイが必要となります。
デプロイ自体はPrism Elementから可能で、Nutanix AHV上にデプロイを行います。
Prism Elementと比べるとデプロイ作業が必要になるのに加えて、
仮想基盤上に仮想マシンを動作させるためのリソースを確保する必要があります。
また、新NCIライセンスでは適用のためにPrism Centralが必須となっています。
リソース
Prism Element
Prism Element(CVM)で必要となるリソースは以下の通りです。
項目 | 設定値 |
CPU | 2 core |
Memory | 20 GB |
Prism Central
Prism Centralではデプロイサイズによって管理できる仮想マシン数などが異なります。
必要となるリソースは以下の通りです。
項目 | 設定値(Small) | 設定値(Large) | 設定値(X-Large) |
CPU | 6 vCPU | 10 vCPU | 14 vCPU |
Memory | 26 GB | 44 GB | 60 GB |
管理対象
Prism Element
Prism Elementは自身が属している単一のクラスターを管理対象とします。
各クラスター"Cluster_X"のCVM(Prism Element)は自身のクラスターのみを管理しています。
そのため、各クラスターのPrism Elementへ接続する場合はそれぞれのクラスターVIPへ接続することとなります。
Prism Central
Prism Centralは複数のクラスターを管理対象とします。
Prism Elementとは異なり、クラスター"Cluster_A"と"Cluster_B"へ接続する場合Prism Centralを経由することで
ユーザーの接続先はPrism Centralのみで良くなり、Prism Centralから各クラスターへ接続することが可能となります。
Prism Centralで使用できる機能
その他のPrism Centralでのみ使用可能な主要な機能を以下にまとめました。
- OVA
- 仮想マシンテンプレート
- ライセンス管理
- Kubernetes 管理(Karbon)
- PCDR
- アプリケーションライフサイクル管理(Calm)
Nutanix CVMの動作
Prism Elementについて触れているので合わせてNutanix CVMの挙動について簡単に説明いたします。
クラスター3台/5台といった複数台構成の場合、1台のCVMはPrism LeaderとなりクラスターVIPを所有します。
リーダーノード以外がHTTPリクエストを受け取るとリーダーノードにリダイレクトされます。
図だとCVM#1がPrism Leaderとなります。
※対象クラスターに対してクラスターVIPの設定が必須となります。
CVM(Prism Leader)がダウンした場合
Nutanix クラスターVIPを設定し且つ接続することでユーザーはCVMの稼働状況を
気にすることなくPrism Elementへ接続することが可能となります。
例えば、CVM#1のIPアドレスでPrism Elementへ接続している場合、CVM#1がダウンした場合は接続不可となってしまいます。
しかし、VIPを設定して接続していれば他CVMがVIPを引き継ぐので接続を保持することが可能となります。
最後に
Prism ElementとPrism Centralについてまとめてみました。
まずはPrism Elementは単一クラスター、Prism Centralは複数クラスターを管理していると覚えて頂ければ問題ありません。
ただし、CVM(Prism Element)とPrism Centralを合わせて導入する場合はその分だけ使用できるリソースが少なくなるため、
将来的に使用する可能性があるリソース面も想定して導入を行う必要があります。
次回は実際にPrism Centralの導入をしてみたいと思いますので、是非次回もご覧ください!
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