初めに
インフラ技術部のIです。
今回はNutanix AHVへの仮想マシンを移行させる際に使用するNutanix Moveのデプロイと初期設定を行います。
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環境
構成図
Nutanix AHV上へNutanix Moveをデプロイします。
MoveはNutanixクラスター上へのデプロイが推奨されています。
※ソース(ESXi)とターゲット(AHV)間の遅延が200ミリ秒以上の場合はESXi上へのデプロイが推奨されています。
バージョン
今回検証で使用するバージョンは以下となります。
製品 | バージョン |
Nutanix CE | 2.0 |
AHV hypervisor | el7.nutanix.20220304.342 |
AOS | 6.5.2 |
Move | 5.2.0 |
要件
Nutanix MoveをAHV上で作成する場合の最小システム要件を以下に記載いたします。
設定項目 | 設定値 |
vCPU for each Core | 2 |
Number of Cores | 2 |
Memory | 8 |
Storage(GiB) | 50 |
構築
Nutanix Moveデプロイは以下の流れで行います。
1.Moveダウンロード
Nutanix公式サイトより、Nutanix Moveのディスクイメージをダウンロードします。
Moveを構築する環境(AHV/ESXi)ごとにファイルが異なりますので、確認した上でダウンロードしてください。
上記URLよりサポートポータルへログイン後、[Latest]項目を選択すると最新バージョン、
[Other Virtons]を選択すると過去のバージョンをダウンロードすることが可能です。
基本的には最新バージョンを使用して頂いて問題ございません。
2024/6/10時点ではNutanix Move5.3.0が最新バージョンとなっています。
2.Moveディスクイメージアップロード
Nutanix MoveのディスクイメージをPrism Elementからアップロードします。
アップロードはPrism Elementログイン後、[設定]→[イメージ設定]よりアップロードします。
3.仮想マシンデプロイ
Prism Elementへのアップロードが完了したら、次は仮想マシンデプロイを行います。
仮想マシンに付与するディスクはアップロードしたMoveのディスクを使用します。
Disksに初期で付与されている"CD-ROM"については不要ですので削除してください。
また、NICについては環境に合わせて対象の仮想ネットワークを付与してください。
4.Move初期設定
仮想マシン作成が完了したらMoveの電源をONにします。
電源投入後しばらくすると、ネットワーク設定画面が表示されるので以下の項目を設定します。
(IP - Staticの場合)
設定項目 | 設定内容 |
Static IPv4 Address | IPアドレス |
Netmask | サブネットマスク |
Gateway | ゲートウェイアドレス |
DNS Server 1,2 | DNSサーバー(2個) |
Domain | ドメイン名 |
以下の文言が表示されれば設定完了となります。
Static IPv4 configuration completed successfully
Webブラウザを起動してMoveへ設定したIPアドレスを入力してMove(Web UI)へ接続し、以下を設定します。
・ライセンス同意
・ユーザー"nutanix"の新パスワード設定
上記で初期設定は完了となります。ログイン後、以下の画面が表示されます。
最後に
今回はNutanix社が提供しているNutanix Moveのデプロイを行いました。
Nutanix MoveはNutanix公式から無償で提供されている仮想アプライアンスのため、OSの設計や構築が必要なく簡単にデプロイすることができます。
このことから、他の移行ソフトウェアでは必要だったOS設計や構築の工数を大幅に削減することができるため、
導入の容易さという観点からもMoveを導入するメリットの1つと考えられます。
次回のNutanixに関する技術ブログでは構築したNutanix Moveを使用してVMware ESXiからNutanix AHVへ仮想マシンの移行を行う予定です!
是非次回の記事もご覧ください!
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