こんにちは。クラウド技術統括部のM.Y.です。
Google社訪問のためのシリコンバレー出張ですが、自由時間を利用して、Mountain Viewにある Computer Histroy Museum に行ってきました。
実は私は入社2年目だった2016年に Capability Tourでシリコンバレーに行かせていただいています。(その際のレポートはこちら)
その際にもComputer History Museumに来ていたので、なんと2度目の訪問です。
時差ボケの重い体を引きずって行ってまいりましたのでレポートします。
エントランス
Revolutionの文字がエントランスに掲げられていました。
「Revolution(改革)」は当社の社名の由来の一つでもあります。
どうやら「REVOLUTION: THE FIRST 2000 YEARS OF COMPUTING」というのがメインの展示のタイトルだったようです。
親しみのあるメッセージに、展示への期待が高まりました。
展示
メインの展示は、そろばんからスマートフォンまで、コンピューティングの歴史を年代順に紹介している展示会です。
私の独断と偏見で選んだ興味深かった展示を5つ、ご紹介します。
定規
コンピューターの始まりは計算機です。
最初は計算尺という定規のような計算機です。
館内にもデモ用の計算尺が用意されていて、実際に計算を試してみることができました。
対数を利用しているようですが、これを考え出すのもすごいなと思ってしまいます。
なお、パンチカードを使った電子計算機が出てきたときには「150人の追加のエンジニアに相当する」というのが売り文句だったようですよ。
IBM System/360
IBMのメインフレームの主流になった最初のマシンです。
それまでの製品では互換性のないマシンが使われていたので、拡張可能なシステムを構築するのには適していませんでした。
System/360はプログラムや周辺機器に互換性を持っていたことで、業務の規模の拡大に合わせて上位機種へ移行するということができるようになったそうです。
そばにはテープデバイスもありました。
ところで、テープが初めて出てきた当時、それまでのパンチカードとちがってテープの状態では人がデータを見ることができないので、テープは信用できない、という扱いだったようです。
新しい技術が出てきたときに抵抗があるのは今も昔も変わりませんね。
プログラミング言語のチャート
何千ものプログラミング言語のうちの150のものについて、言語同士の影響関係を描いた図です。
写真の中にはありませんが、インフラエンジニアである我々にも馴染み深い「awk」や「sed」も書かれていました。
awk や sed は単なるコマンドのように考えてしまいがちですが、プログラミング言語なんですよね。
Cisco社のルーター
でっか!!というのが初見の感想です。
ちなみにCiscoという名前ですが、San Franciscoから取られているんだそうです。
マシンに描かれている模様もゴールデンゲートブリッジですね。
Googleの初期のラック
ちょうど前日の会食の際に、Googleの方から「Googleの初期のラックがComputer History Museumにある」ということを伺っていたので、見るのを楽しみにしていたものの一つです。
ケーブルすごいな、というのが第一印象でした。
これが特徴的だったのは、産業用の構成済みのサーバーラックを利用していたのではなく、一般的なコンポーネントを組み合わせて作り上げているということです。
たしかに、これ以外の展示ではメインフレームのような1台の巨大なマシンになっていましたが、これは違います。
今日では当たり前になっている。廉価なマシンを組み合わせて1つのシステムを作るということをやっていた、ということなんですね。
Tips
ところでわたくし、恥ずかしながら英語がまったくできません。
今回のComputer History Museumはアメリカの博物館なので、当然説明書きは全て英語です。
じゃあ説明を何も理解できなかったんじゃないの?と思われるかもしれません。
そんな私に強力な武器がありました。
Googleレンズです。
なんと、カメラで写した画像から文字を認識し、日本語に翻訳することができるのです。
写真を撮ってアップロードするのではなく、カメラを向けるだけでよいのでとても便利です。
スマートフォンからは「Google アプリ」から利用できます。
体感的にはかなり自然な日本語に翻訳してくれていました。
外国語に困る機会があれば是非使ってみてください。
終わりに
当社代表の紙屋は長年IT業界にいましたので、展示物を見ながら当時の情勢なんかを解説してくれていました。
私は知らないことばかりでしたが、解説を聞きながら展示物を見ることでより当時に思いを馳せることができたような気がします。
展示物が膨大でどれもとても興味深かったので、最後は早足になってしまったのがちょっと残念です。
ところで、展示の中には「仮想化」や「クラウド」という言葉はありませんでした。
コンピューターというマシンの歴史からいうと仮想化は単なるソフトウェアでしかなくその下で動いているマシンに変わりはない、ということなのか。
単純に仮想化やクラウドが主流になる前に作られた展示から更新されていないのか。
もしかしたら、次に行った時には展示が更新されてクラウドのコーナーなんかも出てくるかもしれません。
このブログを読んでくださった皆さんも、シリコンバレーに行った際には是非訪れてみてくださいね。
シリコンバレー2日目 Computer History Museum