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【Oracle AI World 2026現地参加レポート⑥】PostgreSQLとOracleの使い分け データ基盤はどう選ぶべきか?

皆さん、こんにちは。DB技術統括部のT.Kです!
現在ラスベガスで開催されているOracle AI World 2026で受講した「PostgreSQL: The Hidden Cost of "Good Enough"」のセッションレポートを投稿します!

はじめに ~人気を誇るPostgreSQL~

現在、PostgreSQLがオープンソースデータベースとして世界中で非常に高い人気を集めています。
教育現場からビジネスまで幅広く使われており、システム開発において第一候補に挙がるデータベースです。
セッションでは、以下がPostgreSQLの強みとして紹介されていました。

  1. 開発者コミュニティとオープン性: 大規模なコミュニティによって支えられており、オープンソースであるため初期導入コストが低い点が大きなメリットです。
  2. 標準SQLのサポートと汎用性: 標準SQLへの優れたサポートがあり、一般的なアプリケーションや多くの用途に対して「十分に機能する(Good enough)」汎用性の高さを持っています。
  3. 導入のしやすさ: どこでも利用可能であり、デプロイや使用がシンプルであるため、アジャイルな開発や一般的なシステム構築に非常に適しています。

PostgreSQLが直面する「壁」

利用のしやすさなど様々なメリットがあるPostgreSQLですが、システム規模・機能拡張の柔軟性・性能などの面で「壁」にぶつかることもしばしば見られると紹介されておりました。
具体的には、以下3点が強調されていました。

  1. システムが大規模に成長すると、標準のPostgreSQLの機能だけでは対応が難しくなり、サードパーティの「拡張機能」を組み合わせて要件を満たす必要が出てきます。
  2. 拡張機能は柔軟性をもたらす一方で、複数組み合わせた際の互換性管理や、パッチ当ての責任の所在が曖昧になるなど、本番環境での運用・サポートに課題が生じることがあります。
  3. クラウド上で高度なOLTP(オンライントランザクション処理)性能を出すために、大手クラウドベンダーはPostgreSQLのバックエンドを独自のエンジンに置き換えており、これが特定のクラウドへの「ロックイン」に繋がるケースがあります。

これらの要件におけるOracleの使用

前章でご紹介したPostgreSQLの制約を回避するには、Oracleが選択肢の1つとなります。
セッションでは以下がOracleを選択する利点であると述べられていました。

  1. 拡張機能なしの「統合型(Converged)」環境: Oracleは、リレーショナルデータだけでなく、JSON、グラフ、空間データ、分析ワークロードなどを拡張機能なしで単一のエンジンでネイティブに処理できます。
  2. 真のマルチクラウドとポータビリティ: どのパブリッククラウド(OCI、AWS、Azure、GCP)やオンプレミスでも、完全に同じアーキテクチャとセキュリティモデルで稼働するため、クラウドベンダーへのロックインを防ぐことができます。
  3. ミッションクリティカルな実績と自動化: 40年以上にわたってFortune 100企業の97%を支えてきた実績があり、Autonomous Databaseによって運用管理を自動化することで、複雑なシステムでもダウンタイムや運用コストを最小化できます。

まとめ ~適材適所のシステム設計~

このセッションを通して、PostgreSQLとOracleそれぞれの「採用すべき」場面があることを学べました。

● PostgreSQLを採用する場面

  • 初期費用を抑え、シンプルにデータベースを導入・デプロイしたい場合。
  • 「Good enough(これで十分)」な基本機能で要件を満たすことができる、一般的なアプリケーションやシステムを構築する場合。
  • 大規模な開発者コミュニティの恩恵を受け、標準的なSQLを用いてシステムを迅速に立ち上げたい場合。

● Oracleを採用する場面

  • データの品質や保護がビジネスの成果に直結する、ミッションクリティカルなOLTPや高度な分析ワークロードを実行する場合。
  • JSON、グラフ、空間データ、AIベクトル検索などの多様なデータモデルを、管理や互換性にリスクを伴う拡張機能(Extensions)に依存せず、単一のエンジンで処理したい場合。
  • 特定のクラウドベンダー独自のバックエンドへのロックインを回避し、オンプレミスや全主要パブリッククラウド(AWS、Azure、GCP、OCI)で完全に同一のアーキテクチャとセキュリティを維持したい場合。
  • 高度なセキュリティや高可用性が求められ、自動化機能やリソース集約を活用したい場合。

初期導入の低コストやシンプルさと、セキュリティ対策やシステム統合の複雑化による運用コストを天秤にかけて検討することが重要になりそうです。


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