【Google Cloud Next Tokyo '26 参加レポート】個別セッション:利用率80%越え!年間2万時間削減を実現したハナマルキ流Gemini定着の秘訣 -- 情シス3名で成し遂げた全社AI活用の軌跡
はじめに
Re:Q Techブログをご覧いただきありがとうございます。
クラウド&ネットワーク技術統括部のT.Hです。
皆さんの会社では、導入した生成AIツールは現場の社員に日々活用されているでしょうか? 「AIツールを導入したものの、一部のリテラシーが高い社員しか使っていない」「ガイドラインが厳しすぎて、何に使っていいのかわからない」といった悩みを抱える企業は少なくありません。
今回の記事では、Google Cloud Next Tokyo '26のセッション「利用率80%越え!年間2万時間削減を実現したハナマルキ流Gemini定着の秘訣」をレポートします。
社員数300名に対し、情報システム部はわずか3名。そんな限られたリソースの中で、いかにして社内にGeminiを浸透させ、驚異的な成果を叩き出したのか。多くの企業のロールモデルとなる、鮮やかな軌跡を現地の熱気とともにお伝えします!
1. 結論:定着の鍵は「トップダウンの熱量」と「草の根の共有」
本セッションの最大の結論は、AIツールの全社定着には、強固なルール作りだけでなく「経営陣の率先垂範による雰囲気作り」と「現場レベルでの自然な情報共有」の両輪が不可欠であるということです。
ハナマルキ社では、単にツールを配るだけでなく、社長をはじめとする経営陣が自ら積極的にGeminiを利用し、「使ってみよう」という全社的なムードを醸成しました。そこにAIサポーターと呼ばれる有志の活動が組み合わさることで、一部のIT人材だけのものではない、「みんなのツール」としての定着に成功しています。
2. 核心:Gemini定着を成功に導いた「3つのK」
セッションでは、具体的な定着へのアプローチが惜しみなく公開されました。
① K:規定:安心して使える土台の構築
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2024年: まず生成AIに関するガイドラインを制定し、「やっていいこと・ダメなこと」の境界線を明確化。
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2025年: Geminiの全社開放に合わせて、実態に即した形へルールをアップデートし、安全かつ柔軟な利用環境を整備しました。
② K:共有:AIサポーターと経営陣による「波及効果」
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いきなり全社展開するのではなく、まずは経営陣と立候補者11名(AIサポーター)の計25名にライセンスを配布し、スモールスタート。
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AIサポーターたちがチャットスペース等で自発的に活用法を情報共有する仕組みを構築。
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何より大きかったのは、社長をはじめとする経営陣が積極的に実践したことです。これにより「経営層が使っているのだから現場も使おう」というポジティブな雰囲気が作られました。
③ K:教育:徹底したマニュアル化と全社巻き込み
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不安の払拭: 「Gemini(エンタープライズ版)なら会社情報の入力もOK」であることを強く周知し、利用のハードルを下げました。
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手厚いサポート: 豊富なマニュアルを作成するとともに、リーダー層は電算システム社の外部トレーニングを受講してスキルアップ。
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全社勉強会: 70代の会長も自ら参加する全社員対象の勉強会を実施。活用方法だけでなく、ハルシネーションの危険性やAIへの過度な依存に対するリテラシー教育も怠りませんでした。
3. 実践と結果:利用率80%と年間2万時間の創出
これらの徹底した取り組みの結果、ハナマルキ社は以下のような驚異的な数字を叩き出しました。
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全社員(300名)の利用率が80%を突破
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1人当たり1日30分の作業時間が削減されたと仮定し、全社で「年間2万時間」の業務時間削減を実現
情シス3名という体制で、全社員の8割が日常的にAIを使いこなす状態を作り上げたことは、特筆すべき成果です。
4. 次なる展望:「使うAI」から「働くAI」へ
ハナマルキ社の進化はこれにとどまりません。Geminiの定着(使うAI)を達成した同社は、次のフェーズとして「働くAI」へのシフトを掲げていました。
Gemini Enterpriseを本格導入し、社内に蓄積された膨大なデータをBigQueryへ集約。AIが自律的にデータを分析し、ビジネス価値を生み出す「データ活用」の領域へと力強く足を踏み出しています。
さいごに
今回のハナマルキ社の事例は、「AIを入れたけれど使われない」と悩むすべての企業にとっての希望の光であり、具体的な処方箋です。
高度な技術力がなくても、正しい「規定」のもと、トップの姿勢と現場の「教育・共有」が噛み合えば、AIは確実に組織の力になることを証明してくれました。
弊社でも社内利用を増やすために、積極的にAI活用ナレッジを社内に共有していきます!




