RiverMeadowを動かす!Migration Applianceを構築してみた(VMベース編)
1. 初めに
前回の投稿では、「RiverMeadowのアーキテクチャから紐解く、安全で確実な移行通信要件」について紹介しました。まだご覧になっていない方は、ぜひチェックしてみてください。
ここからは実際にHPE Morpheus VM Essentials Software(以降はHPE VMEと略す) 環境にMigration Applianceを展開する手順を解説していきます。
RiverMeadowでは、VMベースとOSベースの2種類の移行方式から選択することができます。 本章ではまず、VMベースのMigration Applianceの展開手順を説明します。
2.検証環境
2026年6月時点
・RiverMeadow Migration Appliance: Version 0.132.8786
・HPE VM Essentials: v8.0.13
3.HPE VME環境へMigration Applianceの展開(VMベース)
①RiverMeadow Platformへのログイン
手順1.RiverMeadow Platformにログインします。
RiverMeadow Platformでは、Migration Applianceの登録やMigration Applianceのステータス確認等をすることができます。
②Migration Appliance の登録
手順1.メニューから[Manage] - [Migration Appliances]を選択し、[Add New Migration Appliance]をクリックします。

手順2.Add Migration Appliance画面にて、以下の表のように設定をしていきます。


手順3.[Download]をクリックし、Migration Applianceイメージをダウンロードします。

手順4.[Generate Customization Script] - [Copy to Clipboard]をクリックします。
こちらのスクリプトは、編集やアプライアンス展開時に必要になるので、 必ずテキストファイルとして保存しておきます。
保存が完了したら、[Add Migration Appliance]をクリックします。

手順5.RiverMeadow Platformに登録されていることを確認します。この段階では、Appliance Readinessのステータスが「No Appliance heartbeat」の警告が出ますが問題ありません。

③Configuration スクリプトの編集
※注意:スクリプト内に定義した資格情報は cloud-config 内にテキスト形式で保存されます。本スクリプトで使用するユーザーには、必要最低限の権限のみを付与した専用アカウントを指定することを推奨します
手順1.事前にコピーした設定スクリプトを開き、以下の表を参考に必要な箇所を編集します。

④VME Managerにログイン
今回は、移行先基盤がHPE VME環境なので、VME Managerにログインします。

⑤Migration Applianceテンプレート作成
手順1.[ライブラリ] - [仮想イメージ] - [追加] - [QCOW2]を選択します。

手順2.仮想イメージアップロード画面にて、以下の表を参考に、設定していきます。


手順3.Cloud-Initのユーザーデータ欄にスクリプトをペーストし、ダウンロードした Migration ApplianceのQCOW2 イメージをアップロードします。 このイメージは、HPE VME上で Migration Applianceを作成する際に使用するテンプレートディスクとなります。 アップロードが完了するまで待機し、完了後に[変更の保存]をクリックします。

手順4.ソース項目がUPLOADEDのステータスになっていることを確認します。

⑥テンプレートから仮想マシンの作成
手順1.[プロビジョニング] - [インスタンス]をクリックし、仮想マシンテンプレートから仮想マシンに変換をします。
手順2.タイプ項目にて、[HVM]を選択し、[次へ]をクリックします。
HVM は、HPE VME環境で快適に動くよう最適化された仮想マシンタイプです。

手順3.グループ項目にて、以下の表を参考に、環境に合わせ設定し、[次へ]をクリックします。


手順4.構成項目にて、以下の表を参考に、環境に合わせ設定し、[次へ]をクリックします。

手順5.自動化項目は設定せず、そのまま [次へ] をクリックします。

手順6.レビュー項目にて、設定内容を確認し、[完了] をクリックすると、仮想マシンが作成され、自動で起動します。

⑦動作確認
手順1.起動してきた、Migration Applianceのコンソールに接続し、以下の項目のステータスが「OK」になっていることを確認します。
問題がある場合は Configuration スクリプトの記述ミスやイメージ展開時の仮想マシンの構成の設定ミスが疑われます。

⑧ステータス確認
手順1.RiverMeadow Platform側でAppliance Readinessのステータスが「Appliance heartbeat successful」になっていることを確認します。
VMベース移行では、Source Workerの移行元基盤へのデプロイを自動的に開始するため、デプロイ直後は「No Source Worker Appliance heartbeat」と警告が出ますが問題ありません。

手順2.Source Workerの自動デプロイが完了したら、「No Source Worker Appliance heartbeat」の警告が消え、ステータスが正常であることを確認します。

4.最後に
今回は、HPE VME環境におけるVMベースの Migration Appliance 展開手順 について紹介しました。
実際に作業してみると、手順自体はそこまで複雑ではなく、比較的スムーズに展開できる 印象でした。
次回の記事では、もう一つの移行方式のOSベースのMigration Appliance展開手順を解説します。
仮想化基盤側からアプローチしたVMベースとは異なり、OSベースでは移行元の仮想マシン内にAgentを導入し、OSの内部からデータを吸い上げる形で移行処理を行います。
それぞれの方式の強みや使い分けのポイントも含め、今後もRiverMeadowを活用した実践的な移行プロセスを分かりやすくお届けしますので、次回もどうぞお楽しみに!




