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個別セッション: AIワークロードを守り抜け!「Defending AI Workloads」CTF体験レポート

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はじめに

Re:Q Techブログをご覧いただきありがとうございます。
クラウド&ネットワーク技術統括部のN.Tです。

皆さんは、日々進化するクラウド環境でのAI活用において、セキュリティ対策は万全にできているでしょうか?
開催中の Google Cloud Next 2026 in Las Vegasにて、実践形式のセキュリティハンズオンセッション「Defending AI Workloads: Capture The Flag with Google AI Security Solutions」に参加してきました!

セッションでは最初、ゲーム用コンテナの起動が詰まってしまうというCTF(Capture The Flag)環境ならではのライブトラブルもありましたが、そのおかげで待機時間中のJasonやDianaらインストラクター陣との質疑応答が非常に盛り上がりました。
今回は、そこで学んだ「Security Command Center (SCC)」によるShadow AI(シャドーAI)の特定や、AIデータパイプラインへの脅威に対抗する実践的な防衛アプローチについて、参加者の皆さんのQ&Aも交えながらお届けしたいと思います!



結論:ハンズオンで体感したAI時代の不可欠な「守り」

今回のCTFセッションを通じて私が痛感した、AIセキュリティ防衛網の最重要ポイントは以下の3点です。

  1. Shadow AIの探索と制御:管理外の生成AI基盤が勝手に構築されるリスクを特定し、Vertex AIの権限をどうロックダウンするかが鍵。
  2. Model ArmorによるAIパイプラインの浄化:プロンプトと応答をリアルタイムで検査・サニタイズ(無害化)し、DLP(データ保護)を最前線で担保する。
  3. Attack Path Simulationと自動復旧:点ではなく「線」でリスクを可視化し、Geminiの支援を通じて速やかにセキュリティアラートをトリアージ(優先度付け)する。

AIの利便性を享受しつつ、自社の最も価値あるデータ(知的財産)をいち早く保護する。
これらが今後のエンタープライズ環境における実践的なベストプラクティスとなります!



1. Model ArmorとAgent Gateway:パイプライン上の脅威を断つ

CTFの中で重要な演習テーマとなったのが、「Model Armor」を活用したAIプロンプトと応答の制御です。
生成AIに対するプロンプトインジェクション検知や、悪意のあるURLのブロックなどを一手に引き受けます。

導入モードの比較

まずはこのテーブルでModel Armorの構成アプローチを検討し、自社の要件に合わせて詳細へ掘り下げるのが一般的な流れになります。

導入方法 特徴とメリット 想定されるユースケース
APIバックエンド構成 アプリケーション側でプロンプト通信のみを検査。コスト効率が非常に高い仕組み。 外部クラウドや自社アプリからAPI経由でアクセスする場合。
インライン展開 (Network Stack) コード変更不要であらゆるトラフィックを透過的に検査・遮断。 Vertex AIの権限を強固にロックダウンするネイティブ環境向け。


会場からの熱い質問:レイテンシと「Agent Gateway」

待機時間のQ&Aでは、「すべての通信にフィルターをかけたら遅延(レイテンシ)はどうなるの?」というリアルな質問が飛び交っていました。
Jason講師からは、「150種以上のDLPすべてをオンにすると900ミリ秒もの重大な遅延が発生するため、必要なフィルター項目のみを適切に絞るのが実用的なコツ」という運用ノウハウが共有されました。

さらに、「プロジェクトごとに個別の設定テンプレートを無数に管理したくない」という参加者の悩みに対して、すべてのAIトラフィックを一つのプロキシで一括管理できる「Agent Gateway」構想を活用する防衛スタイルも話題になり、会場のエンジニアたちを大いに沸かせました!



2. Attack Path Simulation:見えないShadow AIを「線」で捉える

CTFのもう一つの目玉が、SCCが提供する「Attack Path Simulation」を用いた脅威特定です。

ラボ環境では、無計画に配置された「Shadow AI」や過剰な権限を持つ不審なデータパイプラインのリスクが設定されており、定期取得されたスナップショット情報から、脅威がどのように社内ネットワークを横断するかを追跡しました。

まずはこのシミュレーション画面でインシデントルートを確認し、そこから個別の脆弱性の詳細へ掘り下げるのがインシデントレスポンスの第一歩となります。

↓初学者向け説明

専門用語 ハンズオンでの対応策
Toxic Combination 単体では軽微なIAMエラーでも、組み合わせることで重大な情報漏洩につながる状態。これを特定・分断します。
Choke Point 突破されると一気に内部へ侵入される急所。優先的にアクセスを遮断すべき最重要防衛ラインです。

この実践により、攻撃者が重要なデータソースへ到達する前にリスクスコア(0〜100)の変化を捉え、的確に対処・警告させる手法を学ぶことができました!



3. Geminiによるトリアージと迅速な自動修復

最後に検証したのが、「Gemini for Security」によるアラートの修復体験です。

SCCのダッシュボードで発見されたShadow AIの問題に対して、Geminiが「推奨されるIAMロールのカスタマイズ」や「未承認プロジェクトへのアクセス遮断手順」などを即座に提示してくれる動作をテストしました。
参加者からも「既存の運用基盤(SecOps等)とどう連携するか?」といった白熱した議論があり、プレイブック(自動化シナリオ)等と組み合わせることで手動トリアージの負荷が劇的に減少することを改めて確認しました!



さいごに

今回は、Google Cloud Nextの「Defending AI Workloads: Capture The Flag with Google AI Security Solutions」セッションで体感した、実践的なAIセキュリティ防御レポートをお届けしました!

AIモデルの活用競争が激化する昨今では、未知のShadow AIを炙り出し、「誰が・何を・どこに」発信しているかをコントロールする仕組みが、エンタープライズにとって最も重要な防衛線となります。
ライブならではのディスカッションでも、現場の運用担当者が「モデルの迅速な活用」と「知的財産の保護」のバランスにいかに真剣に向き合っているかを肌で感じることができました。

皆さんも自社の大切な情報資産を守り、セキュアな枠組みの中でAIワークロードを活性化させるために、これらの防御アプローチ・ソリューションの考え方を取り入れてみてはいかがでしょうか!

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