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「Veeam ONE」では何をどこまで見れるのか?

Veeamでの監視製品として、「Veeam ONE」がよく知られています。
今回は「Veeam ONE」 を使って「どこまで何を見ることができるのか?」について紹介していきます。

その前に「Veeam ONE」とは

Veeam ONE」 は、「Veeam Backup & Replication」(以下、VBR)と連携し、バックアップ環境全体の可視化・監視・レポート出力を担う製品です。
具体的には「Veeam ONE」は次の機能を提供します。

  • VBRコンポーネントのパフォーマンス調査及びジョブのステータス確認
  • リアルタイム監視、ビジネス ドキュメント作成、管理レポート作成
  • 仮想インフラストラクチャ(VMware/Hyper-v)環境の監視
  • VBR及び仮想インフラストラクチャの重要なイベント、条件、または状態に関する電子メールまたはSNMPトラップによるアラーム通知
  • 収集されたデータの体系化と視覚化。ダッシュボードを確認し、デフォルトまたはカスタムのパラメータとチャートのセットを含むレポート生成

簡単に言えば、「Veeam ONE」はVBR環境だけではなく、インフラストラクチャ内のオブジェクトに関する情報を継続的に収集、分析し、視覚的に表示することで、バックアップインフラの「見える化」を実現することができる製品です。

Veeam ONE」の構成

Veeam ONE」の構成は以下となります。
1.png

Veeam ONE」で見えるもの

「Veeam ONE」では主に次のような情報を取得・可視化できます。

バックアップ/レプリケーションのステータス

  • 成功/警告/失敗の状況(色分け表示)
  • 開始時間・終了時間・処理時間
  • 処理済みデータ量(GB

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バックアップの結果を色分けして表示できます。複数のVBRをまとめて表示することも、個別に表示することもできます。

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個別のバックアップジョブの実行結果について表示できます。

仮想マシンのバックアップ状態(保護レベル)

  • バックアップが存在しないVMの検出
  • 最終バックアップからの経過日数
  • 復旧ポイント数(RPO評価)4.png

一定期間内のバックアップが存在しているVM、及び一定期間内のバックアップが存在していないVMを一覧表示できます。

リポジトリとインフラのリソース状況

  • バックアップストレージ使用率(リポジトリ容量)
  • データストアの使用率(データストア容量)
  • 仮想マシンのリソース使用量(CPU/メモリ)

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このようにレポジトリの状況について確認が可能です。

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データストアの利用量も確認できます。

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VMのリソース使用量も確認できます。

アラートと通知(リアルタイム監視)

  • VM電源オフ、バックアップ失敗などのイベント
  • 条件付きアラート(CPU使用率80%超過など)
  • メール通知、Syslog連携など

6.pngこのようなアラート項目があらかじめ設定されています。

7.pngアラートが発生した時点での通知先や、スクリプトの実行などの設定ができます。

定期レポートの自動生成

  • バックアップジョブの週次レポート(PDF出力可)
  • SLAレポート(RTO/RPOの遵守状況)
  • カスタムレポートテンプレート(柔軟な出力)

8.pngこれだけのレポートがあらかじめ用意されています。
9.pngこのようなレポートが作成できます。

Veeam ONE」はクラウド環境をどこまで監視できる?

クラウド活用が当たり前になった今、バックアップ対象の拡大、また複数拠点へのバックアップ保存など、バックアップの重要性はますます高まっています。オンプレだけでなく、Azure AWS などのクラウド上のワークロードも、しっかりと保護・監視しておきたいところです。
上記で説明した通り、「Veeam ONE」はオンプレのvSphereHyper-Vの監視ツールとして定評がありますが、では「クラウド環境のバックアップ監視についてはどうなのでしょうか?

クラウド環境はここまで見える!

AWSやAzureのバックアップについては、ジョブ(ポリシー)単位ではなく、バックアップ対象のインスタンスについての確認が可能です。

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構成しているインスタンス全体についてのステータスを表示できます。


14.png個別のインスタンスのステータスについても表示が可能です。


また、「Veeam ONE」はクラウドジョブにも標準的なアラートポリシー(失敗時の通知など)を適用できます。

ただし、あくまでも「Veeam製品を通じて取得されるバックアップジョブ及びレポジトリ情報」が対象となります。
なのでインスタンスの状況は取得できますが、例えば以下のような情報は非対応となります。
• クラウドVMのリソース使用率
 EC2やAzure VMのCPU/メモリ使用状況は可視化できません。
• クラウドサービスのコストやパフォーマンス
クラウドの課金情報やI/O統計などは対象外です。オンプレのvSphere VMで見えていたような「パフォーマンスグラフ」は、クラウド側では一切出てきません。
また、クラウドにおけるVeeam環境の監視は、オンプレミスにあるVeeam Backup &replicationの環境が必要(つまり連携が必要)となります。そのため、Azure/AWS向けVeeam拡張(Plug-in)や、対応プロキシの設定が必要です。

Veeam ONE」では足りない部分については、ネイティブの監視ツール(AWSであればCloudWatch,AzureであればAzure Monitorなど)と連携して監視するのが実践的です。
また、各クラウド向けのVeeam Backup製品は、REST APIを提供しています。これを利用して、

  • Veeam ONEでバックアップの可視化とアラート通知を管理
  • 各VMのCPU/メモリ使用率をCloud Watch/Azure Monitorで追跡
  • REST APIを使って上記の情報をGrafanaに統合し、カスタムダッシュボードを作成

という構成を実装することもできます。

クラウド時代の監視、特にハイブリッド環境での監視は、単一のツールで完結させるのが難しい時代です。
Veeam ONE」を「バックアップジョブ監視」として活用しつつ、リソースやコストといった別軸はCloudWatchやAzure Monitorなどと連携することが現実的な選択肢ではないかと思います。

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