1. はじめに
最近、クラウド移行に関するプロジェクトが非常に増えています。 お客様からも「オンプレミスのサーバーをどう移すべきか」「クラウド間をスムーズに移行させるにはどうすればいいか」といった、移行の実務に関するご相談をいただく機会が以前よりも多くなりました。 こうしたニーズにお応えするため、当社では新たに移行プラットフォームRiverMeadow(リバーメドウ)の検証を開始いたしました。現在は、社内で実機を用いた検証を丁寧に進めている段階です。具体的な移行シナリオを作成し、細かな動作確認を一つ一つ実施しています。
今後は、この検証で得られた知見をもとに、お客様のクラウド移行やシステム環境の改善をしっかりとサポートできるよう準備を整えてまいります。
2. RiverMeadowとは?
RiverMeadowは、クラウドや仮想環境への移行をスムーズに進めるために開発された、いわば "移行専用のプラットフォーム" です 。 特に昨今では、VMwareのライセンス体系変更に伴い「他のクラウドや仮想基盤へ移行したい」というニーズが高まっています 。 RiverMeadowは、そうした移行を迅速かつ低リスクで行うための強力なソリューションとして注目されています。
物理サーバー、仮想環境、クラウドといった多様な環境が混在していても、それらを統合的に移行できるのが強みです 。AWS、Azure、Google Cloudといった主要クラウドはもちろん、HPE Morpheus VM Essentials Software、VMware、Nutanix、Hyper-V、さらにはベアメタル環境まで幅広くカバーしているため 、マルチクラウド環境における作業負荷やリスクを大幅に軽減できます 。 特に HPE VME環境の移行に強い点は RiverMeadowの大きな特徴です。
また、弊社ではHPE VMEの検証・学習をしております。その上で RiverMeadowを含む移行ツールの動作検証も併せて実施しています。 実際のHPE VME環境を用いて検証を行うことで、移行時の注意点や最適な構成、ツールごとの特性など、より実践的な知見を蓄積しているところです。
HPE VME に関するブログも掲載していますので、まだそちらをご覧になっていない方は、ぜひチェックしてみてください。
HPE Morpheus VM Essentials Software 有償研修を受講してみた!

3. 主な特徴
・ワークロードモビリティ
RiverMeadowの核となる機能で、OSからデータまでシステム全体をパッケージ化して移送する、いわば 「サーバーの引越し」 機能です 。
①ワークロード移行
移行元サーバーのクローンを、ターゲット上に作成します 。 VMベース(エージェントレス方式)またはからOSベース(エージェントを使用する方式)から最適な方式を選択でき 、どちらの方式を選んでも設定まで含めた今のサーバーの状態をそのまま丸ごと移行先へ再現できるのが最大の特徴です 。
②デルタ移行
変更されたデータだけを同期し続ける機能です。 切り替えの直前まで繰り返し同期できるため、本番切替時のシステム停止(ダウンタイム)を最小限に抑えることが可能です。
・レガシーOSの移行とアップグレード
単にサーバーを移すだけでなく、移行プロセスの中でOSを最新バージョンへ自動的にアップグレードすることが可能です 。 最近では、サポートが切れた古いOS(レガシーOS)を狙ったサイバー攻撃が巧妙化しており、企業にとって大きな脅威となっています 。 RiverMeadowを使えば、サポート期限が迫るOSを移行と同時に最新の安全な環境へ引き上げることができるため、セキュリティリスクの低減を実現することができます。
・リソースの最適化(最適化)
移行元の過剰なスペックをそのまま引き継ぐのではなく、実際の負荷に合わせてCPUやメモリを最適なサイズに調整してデプロイできます 。 また、ディスクについても使っていない不要な空き領域を削ってコンパクトにしたり、将来を見越してサイズを拡張したりといった調整が、移行と同時に行えるのも大きなポイントです 。 クラウド利用であれば月々の利用料を抑えることが可能ですし、仮想基盤への移行ならストレージのリソースを無駄にせず有効活用できるため、環境に合わせた移行が実現することができます。
4. おわりに
RiverMeadowがHPE VMEを正式にサポートしたことを受け、当社では現在、RiverMeadowを用いたHPE VME環境へのサーバー移行実証を本格的に進めております。 検証を進める中で特に注目しているのが、今回ご紹介した各機能が実際の現場でどれほど有用かという点です。 移行と同時に行える「OSアップグレード」や「リソース最適化」の実効性についても、実際の挙動を確認しながら検証を進めています。 今後は、この検証で得られた具体的なノウハウや、「RiverMeadow独自のアーキテクチャ」について、本ブログでシリーズ化して詳しく解説していく予定です。 現場の視点に立った技術情報を順次公開してまいりますので、ぜひご期待ください。




