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HPE Morpheus VM Essentials Software 有償研修を受講してみた!

1.はじめに

こんにちは。インフラ技術部のT・Yです。

今回、HPEが提供する有償研修"HPE Morpheus VM Essentials Software Administration"を受講しましたので、その内容や率直な感想をレポートします。

VMware by Broadcomのライセンス高騰が話題になって以降、「VMwareの代替はどれがいいのか」という議論がインフラ界隈で活発になっています。弊社でも複数の選択肢を検討しており、その一環としてHPE VMEを深く理解するために本研修への参加を決めました。

2.研修の概要

研修の概要について説明いたします。
受講した研修に関する情報は下表に示す通りとなっています。

研修名
HPE Morpheus VM Essentials Software Administration
コースコード
H46DCS
期間
2日間(10:00〜18:00)
形式
ハンズオン演習付き(HPE vLabs使用)
受講料
330,000円(税込)
主催

日本ヒューレット・パッカード合同会社

より詳細な情報、申し込みなどについてはこちらの公開情報をご確認ください。
テキスト・講義ともに日本語で実施されます。また演習環境(HPE vLabs)は研修後も30日間利用可能なので、研修後に自習できるのはありがたいポイントです。

3.カリキュラムの内容

研修は、テキストを用いた座学形式の研修とハンズオン形式が複合したものとなっており、以下の5つのモジュールで構成されています。

Module 1: 製品導入の概要(機能・利点・ライセンスモデル)
Module 2: アーキテクチャ(コンポーネント構成・サブシステム)
Module 3: インストールと初期構成(要件確認・セットアップ手順)
Module 4: インターフェース操作(各セクションの機能・VMware統合)
Module 5: セキュリティと運用(RBAC・API・トラブルシューティング)

4.ハンズオン演習

HPE vLabsという演習環境が受講者ごとに割り当てられており、受講者端末のwebブラウザからアクセスすることで演習に進むことができます。

HPE vLabsの詳細についてはこちらをご覧ください。

演習では、クラスターの基本構築から、NFS/GFS2/S3といった多様なストレージ管理、インスタンスのデプロイ、そしてVMware環境からの移行(V2V)まで、一連の運用フローを網羅的に学習しました 。

5.実際に触ってみた感想

UIが直観的で分かりやすい

HPE VMEの管理コンソール(Morpheus由来のWebUI)は、操作・プロビジョニング・ライブラリ・インフラストラクチャ・バックアップ・ツール・管理の7セクションで構成されています。VMwareのvCenterほど複雑ではなく、仮想マシンのプロビジョニングから監視・バックアップまで一画面で完結できるのは素直に使いやすいと感じました。

image (6).png

*弊社検証環境画面

VMware移行はスムーズ

VMware移行演習では、WindowsおよびLinuxの仮想マシンをVMwareからHPE VMEへ実際に移行しました。GUIから操作できる移行ツールが標準搭載されており、手順自体は難しくありません。
ただし、実案件で注意が必要な点もありました。

・移行前:スナップショットの整合性を確保するため、移行対象のVMにopen-vm-tools(Linux)やVMware Tools(Windows)が
     導入されていることを確認しておく必要があります。
・移行後:KVMベースの環境(VME)ではVMware固有のツールは不要となるため、アンインストール作業を行います。

この辺りは事前の移行計画・テスト環境での検証をしっかり行うことが実案件では大切だと感じました。

フェイルオーバーは安心感がある

ノード障害を意図的に発生させ、VMが別ホストで自動再起動されることを確認しました。HAの動作は概ねスムーズで、実用レベルの可用性が標準機能として提供されていることを確認できました。

6.ライセンスコストについて

気になる費用面ですが、HPE VMEはソケット(CPU)単位の課金で、米国公開価格は以下の通りです。
型番
内容
定価
S5Q81AAE
1CPU・1年間
$800
S5Q82AAE
1CPU・3年間
$2,400
S5Q83AAE
1CPU・5年間
$4,000
HPE Tech Care Essential(24/365リモートサポート)が含まれているのも評価できるポイントです。

弊社では普段Oracle Linux KVM環境も扱っているため、Oracle Linux Premier Plusサポートと簡単に比較してみました。
Oracle Linux Premier Plusは$2,499/年(Physical CPU Pair、つまり2ソケットまで)です。
2ソケット構成4台のサーバー環境で比較した場合、以下のようになります。
製品 計算式 年間コスト
HPE VME $800 × 2ソケット × 4台 $6,400
Oracle Linux Premier Plus $2,499 × 4台 $9,996

この構成ではHPE VMEの方が約$3,600のコストメリットがあるという結果になりました。
ただし、VM集約率や運用体制、サポート範囲によって逆転する可能性もあるため、自社環境に合わせてトータルで判断することをお勧めします。
*2026年4月時点の米国公開価格をもとに算出

7.Oracle Linux KVMとの比較

弊社はOracle Linux KVM(OLKVM)環境も運用しているため、両者を簡単に比較してみます。
どちらもKVMベースのハイパーバイザーで、共通点が多い製品群です。

比較項目 HPE VME OLKVM
管理・操作性 完成度の高いMorpheus UIによるシンプルなWebUI統合管理 OLVMによるWebUI統合管理とCLIによる高い柔軟性
操作・サポート HPEサーバーへの導入を前提とした、動作検証済み構成およびHPEサポートによるSLA保証 HPEに限らず汎用x86サーバーへ幅広く展開可能
コスト
典型的な構成におけるライセンスコストの優位性
サポート契約不要であればコストゼロも可能な基本無償のライセンス体系

8.さいごに

研修全体を通じて、HPE VMEは"必要十分な機能をシンプルに提供する"という設計思想が一貫していると感じました。
vCenter/ESXiのような複雑さはなく、インフラエンジニアが比較的短期間でキャッチアップできる製品です。

研修の内容としては、環境構築直後の状態からの基本的なオペレーションを実践することができ、非常に有意義な研修だったと感じています。

現時点では移行機能に一部制約もありますが、HPEは月1回程度のペースでアップデートをリリースしており(HPE担当者談)、機能ギャップは着実に縮まっています。
「まだあの機能が対応していないから」と判断を先送りにするより、現時点の制約を把握した上で計画的に検討を進める方が、結果的にスムーズな移行につながると感じました。

弊社としてはより詳細な機能検証を行い、お客様の環境に最適な仮想化基盤のご提案・構築に対応できるように準備を進めていきます!

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