【Oracle AI World Tour Tokyo 2026 現地参加レポート②-3】オープニング基調講演 「Oracle AI:ビジネスとともに進化するAIの最前線」-レポート後編-
はじめに
こんにちは。DB技術統括部のA.Tです。
昨日開催されたOracle AI Worldに一般参加してきました。
ここではイベント初回に発表されたオープニング基調講演
「Oracle AI:ビジネスとともに進化するAIの最前線」について
前編と中編をお届けしてきましたが、今回はラストまでのセッション内容を
後編としてお届けします。
まだの方はぜひレポート前編/中編もご覧ください!
AIは「社会インフラ」であり「神経」である。
前編での三澤氏による国内戦略、
中編でのマイク・シシリア氏による技術論に続き、
後編では日本を代表するリーダーであるソフトバンク 丹波廣寅氏、およびJTB 沖本哲氏をゲストに迎えた、
非常に濃密な「顧客対談セッション」の内容をまとめます。
1. AIを誰もが選んで使えるデジタル公共インフラへ:ソフトバンク 丹波 廣寅 氏
まずステージに招かれたのは、ソフトバンク株式会社 常務執行役員 丹波 廣寅 (たんば ひろのぶ)氏です。
ソフトバンクは「Oracle Alloy」を活用し、日本独自のソブリン性を備えたクラウド・AIサービスの提供を
いち早く発表しました。
■ 取り組みの背景:デジタルサービスを全国へ
丹波氏はこれまでのデジタルサービス開発における
「一社一社のスクラッチ開発」の限界を指摘し以下のように述べました。
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これまでは自分たちで全てを作らなければならず、それではデジタルサービスは広がらない。
私たちは共通部分を「デジタル公共インフラ」としてあらかじめ用意し、
その上で多様なサービスを展開してもらう環境を目指しています。
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これはAI時代においても同様で、モデルだけがあっても業務への適用(インテグレーション)が難しい。
だからこそ、業務特化型の機能を「選ぶだけで使える」インフラとして整えることに注力していると語られました。
■ 「ソブリン性」がもたらす大きな意義
昨今重要視される「ソブリン(主権)」について、丹波氏は非常に明快に定義されました。
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端的に言えば、「自らが管理し、自ら意思決定をする権利」を持つということです。
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技術、運用、データ、そして法制度。
これらを自国のコントロール下に置くこと。
Oracle Alloyによって、オラクルの先端技術を自ら運用し、
顧客と直接契約できる体制は、日本企業にとって
極めて大きな意義があるという言葉が印象的でした。
2.「ERPは骨格、AIは神経である」:JTB 沖本 哲 氏
続いて登壇されたのは、株式会社JTB 取締役 常務執行役員 CFOの沖本 哲氏です。
コロナ禍という観光業界にとって未曾有の危機を、いかにして乗り越えたのか。その舞台裏が明かされました。
■ 財務のリーダーシップが「経営の羅針盤」に
売上が蒸発し、資本が大きく毀損する中で、JTBを支えたのは
財務による定点観測とリーダーシップ。
沖本氏は「先が見えない航海において、財務が羅針盤になった」と振り返りました。
■ 経営基盤を支える哲学
JTBは2025年4月のシステム稼働に向け、業務機能の95%を標準機能に合わせる「Fit to Standard」を断行しています。
そこで語られたのが、本講演屈指の名言です。
「ERPは骨格であり、AIは神経です。」
骨格(経営基盤)を整え、そこにAIという神経を通わせることで、企業の「反射神経」を鍛えていくこと。
この確固たる哲学に基づいて、モダナイゼーションが進められていることが示されました。
■ AIがもたらす「意思決定」の変革
AIの実装により予測や検知が自動化されることで、
人間は「なぜその数字になったのか」という戦略的な対話や、
クリエイティブな意思決定に時間を割けるようになる。
AIがビジネスのアウトカム(成果)を直接的に高めてくれるという
沖本氏の言葉には確かな説得力がありました。
3. 共創が創る、AIジャーニーの未来
セッションの締めくくりに、三澤社長は改めてオラクルの決意を述べました。
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真の変革には、大規模なワークロードを処理できる「インフラ」
それらが統合された「AIデータプラットフォーム」
そして何より「信頼」が必要です。
オラクルは単なる製品提供にとどまらず、価値創造に責任を持った「共創」の関係でありたい。
皆様のクラウドジャーニー、AIジャーニーをこれからも全力で支援してまいります。
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まとめ
全3回にわたってお届けしたOracle AI World Tokyoのレポート
いかがでしたでしょうか。
丹波氏の「公共インフラとしてのAI」という広い視座と、
沖本氏の「骨格と神経」という鋭い比喩
そしてマイクCEOが語った「50年の管理者の自負」
これらすべてが一本の線で繋がり、オラクルが目指す「ミッションクリティカルなAI」の姿が鮮明になった基調講演でした。
私たちの現場でも、今回の学びを活かして、
より価値のあるDB技術の提供に励んでいきたいと思います!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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