レック・テクノロジー・コンサルティング株式会社TECH BLOG

【Google Cloud Next '26 in Las Vegas現地参加レポート】Developer Keynote レポート

はじめに

Re:Q Techブログをご覧いただきありがとうございます。
クラウド&ネットワーク技術統括部のN.Tです。

今回は、Google Cloud Next '26 Developer Keynoteでデモ画面とともに詳細が発表された、エージェント開発の決定版「Gemini Enterprise Agent Platform」について、現場の熱気と共にお伝えしたいと思います! 2026年の今、AIは自ら考え、インフラを操作し、ビジネスプロセスを完結させる「自律型エージェント」へと進化を遂げました。

IMG_0256.jpg


1. 結論:エージェントは「実行環境」の時代へ

今回の発表の核心は、AIモデル(Gemini)そのものよりも、それを「本番環境で安全に、かつ大規模に動かすためのエコシステム」が整ったことにあります。
ADK(開発キット)、MCP(通信規格)、A2A/A2UI(相互運用プロトコル)といった標準化技術が、エージェントを「実用的なソフトウェア」へと昇華させました。


2. エージェント開発の「新標準」:ADK と MCP

これまでのエージェント開発は、プロンプトをいかに工夫するか(プロンプトエンジニアリング)が中心でした。
しかし、これからはAgent Development Kit (ADK) を使い、エージェントに明確な「スキル」と「ツール」を装備させるのが定石となります!


コンポーネント 役割(1行解説)
ADK エージェントの挙動をPython等で定義し、モジュール化するSDKです。
MCP 外部ツール(Maps, Slack等)とエージェントを繋ぐための「共通プラグ」です。
Agent Designer 自然言語でエージェントの性格や指示を設計できるGUIツールです。


IMG_0280.jpg

デモでは、プランナー・エージェントが MCP を介して Google マップから最新のランドマーク情報を取得し、複雑なマラソンルートを瞬時に生成する様子が公開されました。


3. チームで働く:マルチエージェント・オーケストレーション

一つの巨大なモデルにすべてを任せるのではなく、専門特化したエージェントがチームで動くのが、これからの開発の主流になります。


プロトコル 概要とメリット
A2A エージェント同士がお互いの得意分野を教え合い、仕事を頼み合うための仕組みです。
A2UI エージェントがユーザーに最適な「操作画面(UI)」をその場で生成して提供します。


IMG_0310.jpg

例えば、プランナーがルートを作ると、エバリュエーター(評価者)が「条例に違反していないか」を即座にチェックし、シミュレーターが「交通への影響」を計算する。
この一連の流れを、開発者が細かくプログラムすることなく、エージェント同士が自律的に連携して進めてくれます!

IMG_0315.jpg


4. 「忘れない」エージェント:永続メモリとコンテキスト管理

エージェントを真に役立つパートナーにするには、過去の経験を学習させる必要があります。

  • Memory Bank: 過去のシミュレーション結果や失敗を長期的に記憶します。
  • AlloyDB & RAG: 膨大な地域条例などをベクトル化し、エージェントが即座に参照できるようにします。

IMG_0330.jpg

デモでは、以前に「ラクダの乗り入れ禁止条例」で失敗したルートをエージェントが学習しており、次回の計画では最初からそのエリアを回避してルートを設計する、という驚きの賢さを見せてくれたそうです!


5. 運用とセキュリティ:Agentic Defense

自律的に動くからこそ、監視(オブザーバビリティ)と防御が重要になります。

  • Gemini Cloud Assist: 異常を検知するだけでなく、「ここをこう直すべき」というコード修正案まで提示します。
  • Agent Gateway: 「財務データは読み取り専用」といった厳格なポリシーを適用し、エージェントの暴走を防ぎます。
  • Wiz 連携: 脆弱性を自動で発見し、修正まで行う「自律型セキュリティ」を実現しています。

IMG_0405.jpg


さいごに

「AIが勝手に判断して大丈夫なのか?」――そんな不安を払拭する「Agentic Defense」や「Agent Gateway」といった堅牢な仕組みが提示されたことで、エンタープライズ領域でのエージェント活用はいよいよ現実味を帯びてきました。

私たちエンジニアの役割はこうした強力なプラットフォームを使いこなし、これまでにない価値をビジネスにもたらすことにあるはずです。
AIの進化スピードがあまりに早くて「このままだと置いていかれる!」という強烈な焦りもありますが、それ以上に「まずは早く手を動かして、どう動くのかいじり倒してみたい!」という、いちエンジニアとしての純粋な好奇心が勝ってしまいますね。

この記事をシェアする

  • Facebook
  • X
  • Pocket
  • Line
  • Hatena
  • Linkedin

資料請求・お問い合わせはこちら

ページトップへ戻る