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Wifiのセキュリティ規格について

●はじめに

今回は日常でも使用している無線のセキュリティの規格について記載いたします。

無線の設計を行う上でも必要になる知識ですが、始まりがかなり古いものもあります。
そうしたものは今ではもう使用することが殆どないものになるため、頭の片隅においていただければと思います。

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●無線のセキュリティ規格

・WEP(Wired Equivalent Privacy)
 1997年に登場した無線のセキュリティ規格になります。
 これはIEEE802.11bの無線で広く採用された暗号化方式です。
 WEPキーを端末とAPに登録することで認証を行います。
 RC4という暗号化アルゴリズムを用いて暗号化を実施します。
 暗号が解読できるという脆弱性から、現在ではほとんど使用されません。


・WPA(Wi-Fi Protected Access)
 2002年に登場した無線のセキュリティ規格になります。
 802.11i(後述のWPA2)の標準化に時間がかかったことから、
 先んじてWifi AllianceがWPA2のセキュリティ規格を策定したものになります。
 TKIP(一定時間ごとに暗号鍵を変更させる暗号方式)を用いた暗号方式です。
 このWPAは実施する認証によって呼び名が以下のように変わります。

 - 事前共有鍵:WPAパーソナル
 - 事前共有鍵:WPAエンタープライズ


・WPA2
 WPAのできた経緯から、WPAとWPA2はほとんど類似の規格になります。
 異なる点としては、CCMP(データを特定ん長さに区切り、その区切った単位で暗号化させる(ブロック暗号))を使用してAES暗号化アルゴリズムにはAESを実装しています。
 現在、広く普及している規格です。
 こちらもWPA同様に認証によって<パーソル>と<エンタープライズ>で分かれます。


・WPA3
 2018年6月に登場した無線のセキュリティ規格になります。
 WPA2の脆弱性を突いたKRACKs攻撃の対策としてSAE(前方秘匿性)を用いて新規格になります。
 また、辞書攻撃や総当たり攻撃にも対応しており、一定回数パスワードの入力に失敗すると自動でブロックされます。
 こちらもWPA同様に認証によって<パーソル>と<エンタープライズ>で分かれます。
 Wifi6ではこのWPA3が必須条件として定義されています。

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●さいごに

こちらに記載されている知識を活用する機会はあまりないかと思いますが、本記事がいつか訪れた際の一助となれれば幸いです。

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