クラウド技術第1部 T.A です。
今回は、初めて Google Cloud のイベントへ参加してきましたのでレポートします。
はじめに
弊社では、会社の業績に大きく貢献した社員に対して、Top Award Tour という海外旅行研修が贈られます。
現在、コロナは落ち着いてきてはいるものの大人数での研修は避け、少人数での Capability Tour という最新の技術や情報に触れて見識を広める海外研修に切り替えております。
Google Cloud Next は、Google Cloud が毎年開催する大イベントで、エンドユーザーからエンジニアまで幅広い層を対象にしたクラウドカンファレンスです。
基調講演やライブセッション、デモなど様々なセッションが用意されており、Google Cloud の最新情報を様々な角度からキャッチアップすることができます。
今年の Google Cloud Next '24 は、4/9~4/11 の期間にネバダ州のラスベガスで開催されました。
会場は マンダレイ・ベイ ホテルです。 到着したのが夕方だったため、きれいな写真を撮ることができました。
私自身が初めてのアメリカ本土かつラスベガスということで、参加が決まった時には最新技術をいち早く知れる喜びとカジノがよぎりました。
KeyNote
イベント初日は Opening keynote からスタートです。
Opening Keynote の迫力に圧倒され写真を撮り損ねてしまったのですが、昨年に続いて AI 中心としたアップデートでした。
どのアップデートにも必ずと言っていいほど「Gemini」が登場し、Google Cloud と WorkSpaces における AI の重要度が伺えます。
個人的には、Gemini in Security Operations に興味が湧きました。 これは、セキュリティに関する調査や脅威の検出を行いたい場合に、
- 人間が普段利用する自然言語(英語/日本語 等)をインプットとし、AIが最適なクエリを生成
- クエリの結果(イベントデータ)のサマリ化
- 実行すべきアクションの提案
をチャットベースのAIがナビゲートしてくれます。
運用の中でセキュリティに関するオペレーションを行うときに頼りになりそうですね。
Make Google part of your security team anywhere you operate, with defenses supercharged by AI
セッションとEXPO
弊社では、デジタル庁が提供するガバメントクラウドの対応にも取り組んでいます。
今回のイベントでも政府系のセッションやEXPOがあり、海外では政府系のことを含めた公共部門のことを Public Sector と呼んでいます。
政府に関するセッションをいくつか聞いてきたので1つご紹介します。
・AI in action: Empowering government agencies with Google Cloud
本セッションでは、公共部門向けの Google AI について触れていました。
海外の政府系でも日本と同じく、
- 大量の紙によるプロセスが存在すること
- デジタルではない現実世界を判断材料とした評価と結果が必要になること
- 画像データの理解と容認が必要なこと
などすぐに全てをデジタルに移行することができない問題を抱えています。
そんな中 Google Cloud では様々な形のデータの取り込み先として、医療や労働/交通機関/教育といった軸をもとに適した AI Platform を選択することができます。
Platformには Google Foundation Models と Google Domain Specific Modelsがあります。
Domain-specific AI apps: A three-step design pattern for specializing LLMs
セッションの中で、公共部門は「新しい技術や技術への細かい内容には興味が無い」「Chat GPT の代わりに Gemini 1.5 Pro を使おう」と言っても使ってくれないため、まずは相手方の業務を正しく理解し、AI が目の前の問題や業務に対してどのように役立つかを説明する必要がある、とのいうお話がありました。
これは、基本的な設計の考え方と同じですが、すでに「どのAIモデルを利用するのか」まで進んでいて、その選択肢が用意されていることに驚きました。
・EXPO - Public Sector
EXPOには Public Sector のブースもありましたが、残念ながら担当者が不在とのことで詳しい話を聞くことはできませんでした。
休憩
イベント期間中はランチルームが用意されており、様々な方が食べられるような配慮がありました。
最終日は会場の裏手にマクドナルドがあったので、本場のハンバーガーも堪能しました。
さいごに
Google Cloud Next '24 はブログ一本では書き現わせないほどエキサイティングなイベントでしたので、機会があれば是非参加をおすすめします。
セッションは全て含めると800以上用意されており、同時並行で進んでいきます。人気のあるセッションはすぐに予約数に達してしまうため、申し込み直後にセッションライブラリーから予約しておいたほうが良いですね。
帰りに空港から外を見渡したら、宿泊したホテルとイベント会場がすべて見えていたことに驚きながら帰路につきました。 (到着時には全くわかりませんでした。。)
それではよい Google Cloud ライフを!