こんにちは、Re:QのMT-2です。
前回はRDAの導入から対話型による情報収集の紹介をしました。
すべてのモジュールを対象としたため、確認項目が多く設定に少し時間がかかったと思います。
今回の応用編では、収集したいモジュールのみを対象として、
設定にかかる手間を省いていきたいと思います。
収集対象モジュールの指定
RDAでは、-Sオプションのあとに空白区切りで収集するモジュール名を指定することで
モジュールを絞ることができます。
以下、データベース関連のモジュールを指定した場合のコマンドになります。
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -S OS INST NET ONET DBA LOG
確認項目が指定したモジュールに関するもののみとなるため、設定の手間がだいぶ削減
されたと思います。 さらに入力する内容がデフォルト設定のままの場合は、対話式の
ダイアログ表示を抑止する-yオプションを指定します。
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -Sy OS INST NET ONET DBA LOG
上記のようにすることで、何もダイアログに表示されることなく設定が完了します。
そして、もう1度rda.shを実行すれば情報収集が行われます。
対象モジュールを指定し非対話式で実施することにより、確認項目がなくなったため
設定に関する煩わしさはなくなったと思います。
ただ、収集するモジュール名を把握していないと情報取得漏れになるのと、-yオプション
を指定する場合は、ORACLE_HOMEなどの情報はデフォルト設定が反映される点を注意しま
しょう。
以下、主なデータベース関連のモジュールをまとめました。参考にしてください。
[table id=2 column_widths="20%|80%" /]
モジュールの一覧は、以下のコマンドでも確認できます。
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -L modules
デフォルト以外の設定を非対話式で行う場合について
デフォルト以外の設定を行う主なケースとして、ASMを使用している環境が挙げられます。
以下、RAC環境でASMを使用している場合のモジュール指定のコマンドです。
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -Sy OS INST NET ONET DBA LOG CRS ASM
~略~
------------------------------------------------------------------------------
DB.ASM: Collects Automatic Storage Management Information
------------------------------------------------------------------------------
Do you want RDA to collect Automatic Storage Management (ASM) information
(Y/N)?
Hit "Return" to accept the default (Y)
>
Is ASM installed in a separate Oracle home (Y/N)?
Hit "Return" to accept the default (N)
> Y ★
Enter the ASM Oracle home path
Hit "Return" to accept the default (/u01/app/oracle/product/11.2.0/db_1)
> /u01/app/11.2.0/grid ★
Enter the ASM Oracle SID
Hit "Return" to accept the default (+ASM)
> +ASM1 ★
Is the ASM INIT.ORA located on this system (Y/N)?
Hit "Return" to accept the default (Y)
> N
~略~
------------------------------------------------------------------------------
RDA.END: Finalizes the Data Collection
------------------------------------------------------------------------------
★が付いている部分がデフォルト以外の設定が必要な部分になります。
このような環境で非対話の設定をする場合は、-eオプションと合わせて必要な変数
情報を指定する必要があります。
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -Sy -e DB.ASM.T_ORACLE_SID=+ASM1,DB.ASM.B_DISTINCT_HOME=1,DB.ASM.D_ORACLE_HOME="/u01/app/11.2.0/grid" OS INST NET PROF DBA ONET LOG ASM CRS
上記のコマンドで、ASMのORACLE_HOMEやORACLE_SIDを設定ができるようになります。
さらに、以下のようにすれば、情報収集時にsystemユーザのパスワードを求められること
もなくなります。( as sysdbaでOS認証でログインするように設定をしています)
[oracle@db1 rda]$ ./rda.sh -Sy -e DB.DB.B_SYSDBA=1,DB.DB.T_USER=/, DB.ASM.T_ORACLE_SID=+ASM1,DB.ASM.B_DISTINCT_HOME=1,DB.ASM.D_ORACLE_HOME="/u01/app/11.2.0/grid" OS INST NET PROF DBA ONET LOG ASM CRS
以上でRDAのお話は終わりになります。
RDAには、今回紹介した機能の他にもたくさんの機能があるので、是非、試してみてください。