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月別アーカイブ: M.K

投票ディスク・OCRのおはなし

こんにちは。宮崎です。
今回のブログの内容は11g R2以降に準拠した内容になります。

まず、RACというテーマを踏まえて、
ASM(Automatic Storage Management)に関しての11gのR1とR2の違いを述べます。

11g R1までは、投票ディスクとOracle Cluster Registry(以下、OCR)という2つのOracle ClusterwareファイルをASMで管理できず、rawデバイスや共有ディスク内に配置していました。

ところが、11g R2では大きな変更がありました。
それは、11g R2ではこの2つのファイルをASM内で管理できるようになり、
ディスクの領域管理が楽になったのです。

・OCR

OCRとは、一言でいうと、RACの構成情報レポジトリ用ファイルのことです。
Oracle Clusterwareで制御するデータベース、サービス、リスナーなどのコンポーネントや各クラスタ・リソースのプロファイル情報やステータス情報など、Oracle Clusterware稼働に必要な情報が含まれているファイルです。

・投票ディスク

投票ディスクとは、Oracle Clusterwareがクラスタ内のノードの生死判断するのに用いるファイルです。クラスタ内の各ノードは、ハートビートと呼ばれるクラスタ同期サービス(以下、CSS)同士で生存確認を行います。その結果として、あるノードにサーバーダウンなどの異常が発生した場合、その異常が起きたノードを切り離し、クラスタを正常に保つスプリット・ブレインという機能に使用されます。
下の図は前回のブログでも出てきた、3ノードからなるクラスタ・データベースのイメージ図です。
asmpic1

インスタンス君①
 「おーい生きてるかー?」
インスタンス君②
 「こっちは無事だよー」
インスタンス君③
 「俺も大丈夫!」

各インスタンスはCSS社の糸電話で、こまめにお互いの無事を確かめ合っています。
asmpic2

しかし、ある日のこと、急にインスタンス③君が倒れてしまいました。

インスタンス君①
 「おーい生きてるかー?」
インスタンス君②
 「インスタンス君③から返事が帰ってこないの!」
インスタンス君①
 「何度呼びかけても応答してくれないな・・・」

asmpic3
意識を失っているので当然、糸電話で2人のインスタンス君たちと話すことはできません。
インスタンス君③がいない以上、このままでは今あるクラスタ・データベースを維持することができません。そこで残った2人のインスタンス君はある決断を下します。

インスタンス君①
 「インスタンス君③から応答があるまで、2人だけでクラスタを作りなおそうよ」
インスタンス君②
 「僕も同じ意見だよ。賛成票2票でインスタンス君③をクラスタから切り離そう」

こうして多数決によりインスタンス君③はクラスタから切り離され、インスタンス君①と②からなる新しいクラスタ・データベースができました。
asmpic4
それからしばらくしてインスタンス君③は何事もないかのように2人のもとに戻ってきました。

インスタンス君③
 「みんな、ただいま!」
インスタンス君①
 「おっ、やっと帰ってきたね。」
インスタンス君②
 「2人だけで大変だったんだよ!」
インスタンス君③
 「ごめんごめん!積もる話もあると思うけど、先にクラスタ作りなおそうぜ」
インスタンス君②
 「そうだね」
asmpic1
異常の発生したインスタンスが再び正常に起動すると、自動的にクラスタの再構成が始まります。

OCRと投票ディスクをASMで管理する利点としては、障害時にOracle Clusterwareを継続的に稼働したまま障害に対応し、その後の復旧まで自動的に行う点が挙げられます。その際、ディスクの冗長化設定を利用してデータ保護を行うとなおさらよいです。

Oracle ClusterwareとASMは、コンポーネントとしては独立しているものの、この2つが1つの機能として統合され、Grid Infrastructureと呼ばれるRACを支える重要なアーキテクチャとして提供されています。

ASMに関してはそれ自体もさることながら、ACFSも含めて色々と記事が書ける素材のため、
また折をみてお伝えしたいと思います。

投票ディスク・OCRのおはなし

Oracle Database Express 12c

こんにちは。エンジニアの宮崎です。

Oracle Database 12cでは、従来のバージョンでは使用可能だった
Enterprise Manager Database Controlを使用することができなくなりました。
その代わりとして、Oracle Database Expressというものが用意されています。

どういうものかというと、大雑把な説明として、
「DB管理機能を取り除いてDB監視機能だけになったEM Grid Control」
といえばイメージしやすいでしょうか。

今回はOracle Database Express(以下、ODE)で遭遇したトラブルについて紹介します。

Oracle Database Expressに接続できない!?

 
トラブルの内容は、ODEに接続できないということで相談を受けました。

話を伺うと、DBCAを使用してDBを作成されており、
スクリーンキャプチャが残っているということで確認してみました。

すると、インストール時に指定できる「Database Expressを構成する」というチェックボックスにチェックが入っていませんでした。もしここでチェックが入っていれば、DB構築と同時にDatabase Expressを自動で構成してくれます。

単なる設定漏れなので、手動で設定をしてあげればすぐに終わるなと考え、
マニュアルに記載されている内容に従い、ローカルリスナーの設定、ポートの設定、
dispatchersパラメータの設定を行いました。

だが、予想に反し、接続できない!

ローカルリスナーを設定後、再起動を行い、
リスナーは5500番ポートをリスニングしている。

DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT()の値が5500になっている。
そして他のプロセスが同ポートを使用していない。

dispatchersパラメータにSIDはしっかり書かれている。

でも、接続できない・・・

基本に立ち返り、ファイアウォール設定やネットワーク設定の再確認を行う。

だがおかしいところは見当たらない。

そこでふとDBパラメータの値を眺めてみる。

すると、shared_serversパラメータの値が0になっている。
ん?デフォルトだと確か1だったよな。

接続にディスパッチャを使用するということは、
この値が少なくとも1以上ないと問題があるのではないだろうか・・・

そこで、おもむろにalter system set 文でshared_serversパラメータの値を
デフォルトの1に戻し、データベースを再起動する。

データベース起動を確認後、
https://hostname:5500/em/
にアクセスすると、無事に接続できるように。

Oracle Database Express構成方法のまとめ

 
そんなこんなで、Oracle Database Express構成方法のまとめ。

[table id=34 /]

a. shared_serversパラメータの設定

ALTER SYSTEM SETコマンドで、
このパラメータの値を1以上の値に設定します(デフォルトの値は1)。

「専用サーバ接続にするし、この値は0でいっか」と考えて、
この値を0にすると、ODEに接続できなくなります。

この件はマニュアルには記載されていないと思います。

b. ポートの設定

SQL*Plus上で以下のコマンドを実行します。

SQL> SELECT DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT() FROM DUAL;

DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT()
------------------------------

ODEを構成しなかった場合は何も表示されないため、
使用するhttpsポートを指定してあげます(デフォルトの値は5500)

SQL> EXEC DBMS_XDB_CONFIG.SETHTTPSPORT(5500);

DBMS_XDB_CONFIG.GETHTTPSPORT()
------------------------------
5500

ちなみに、https接続だけじゃなく、http接続も可能で、

SQL> EXEC DBMS_XDB_CONFIG.SETHTTPPORT(8080)

で設定できます。
加えて、別のDBに別のODEを構成する場合、
既存のODEと同じポート番号は使用できないため、
DBCA実行前に、oracleユーザで以下のように環境変数を設定します。

$ export DBEXPRESS_HTTPS_PORT=5501

c. dispatchersパラメータの設定

dispachesパラメータの設定を行います。
これはOEM構成をしたかどうかに関わらず、
初期化パラメータを触っていなければ最初から設定されています。

ORACLE_SIDがORCL12Cという環境の場合、以下のように設定されます。

SQL> SHOW PARAMETERS dispatchers

NAME TYPE VALUE
------------------------------------ ----------- ------------------------------
dispatchers string (PROTOCOL=TCP) (SERVICE=ORCL12CXDB)

もし設定されていない場合は、
ALTER SYSTEM SETコマンドで設定する必要があります。

d. local_listenerパラメータの設定

local_listenerパラメータの設定を行います。
これも初期化パラメータを触っていなければ、最初から設定されています。

設定を行う場合、値を直接書き込んでも、
tnsnames.oraを使用しても、どちらでも構いません。

e. リスナーの再起動

最後にリスナーの再起動が必要です。
リスナー再起動後、ポート5500をリッスンするようになります。

$ lsnrctl status

(中略)
リスニング・エンドポイントのサマリー...
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=ipc)(KEY=EXTPROC1521)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcp)(HOST=hostname)(PORT=1521)))
(DESCRIPTION=(ADDRESS=(PROTOCOL=tcps)(HOST=hostname)(PORT=5500))(Security=(my_wallet_directory=/opt/app/oracle/product/12.1.0/dbhome_1/admin/ORCL12C0/xdb_wallet))(Presentation=HTTP)(Session=RAW))

この件もマニュアルには明確に記載されていないと思います。
 
今回のように、現場ではマニュアルの通りに設定してもうまく動かないといったトラブルに多々遭遇します。一度経験すれば次からは躓きませんが、初めて遭遇した方にとっては有効な情報だと思いますので、今後もこうした情報があれば発信していきます。


以上です。

Oracle Database Express 12c

キャッシュフュージョン(Cache Fusion)のおはなし

こんにちは、Re:Qの宮崎です。

今日はキャッシュフュージョン(Cache Fusion)のお話です。
第1回で言葉だけ出てきましたが、皆さん覚えてますか?

覚えてない方はリンクからざっと1話目を復習して頂くとして、ではここから本題に入りましょう。

キャッシュフュージョン(Cache Fusion)とは

 
各インスタンス君は、頭のなかにシステムグローバル領域(SGA)というメモリ領域を持っています。
そのメモリ領域の中に、データの内容を保持するデータベース・バッファ・キャッシュというものがありましたね。

キャッシュフュージョンとは、各インスタンス君のもつバッファキャッシュを、あたかも一つの大きなキャッシュであるかのように扱う機能のことです。

もちろん、このときキャッシュの一貫性はきちんと保たれており、それに伴ってデータブロックの一貫性も保たれます。 一貫性を保つ秘訣は、インスタンス君たちが持っているグローバル・リソース・ディレクトリ(GRD)というものです。このGRDは、どのデータブロックがどのインスタンスで利用されているかを管理するものです。

3ノードRACをイメージして図に表すと、下図のようになります。
各インスタンスはそれぞれGRDを持っており、データを分割して管理しています。

では、GRDで管理して、キャッシュフュージョンを用いることでどんないいことがあるのでしょうか?

インスタンス君たちの会話を聞いてみましょう。
1話目でもでてきましたが、やはり糸電話をつかっているようですね。

インスタンス君①「データブロック☆を読み込みたいんだけど、誰か持ってない?」
インスタンス君②「俺が管理しているやつだ!確か誰もまだ持ってないから直接読み込んでよ」
インスタンス君①「仕方ないな。面倒だけど読みこもうか…」


インスタンス君①「ふう、ようやく読み終わった。読書なんて嫌いだよ」
インスタンス君③「データブロック☆内のデータAをデータA'に更新するんだって!
         字読むの面倒くさいなー。誰か持ってたらplz!」
インスタンス君②「また俺が管理しているやつか。はいはい。
         データブロック☆は、インスタンス君①が持っているよ。
         ①君、そのデータブロック☆を③に渡してあげてよ。」
インスタンス君①「あいよ」
インスタンス君③「㌧!じゃ、さっそく更新するけど大丈夫だよね?」
インスタンス君①「ただ読んでいるだけで、何もいじってないから大丈夫だよ」
インスタンス君③「②さん、データブロック☆を更新したんでよろしくね」


インスタンス君②「え?データブロック☆内のデータBをデータB'に更新…だと…?
         じゃぁ、③君、君の持ってるのが最新版だから、それをこっちに送って」
インスタンス君③「ほいほい」

一般的にインスタンス君たちは、糸電話で会話するのと比較して、ディスクから文字を読み込むのが遅いです。また、文字を書き込むのも遅いという特徴があります。

そのためデータ競合時に、あるインスタンスが更新したデータを一旦ディスクに書き込み、別のインスタンスがそのデータを読み込むことで間接的にデータを受け渡しするよりも、上の例のように、ディスクの読み書きを経由せずに直接データキャッシュをやり取りするほうが、圧倒的に早くお仕事をすることができます。

具体的にどのくらい処理が速くなるのかというと、もちろん環境によって変わってくるのでしょうが、従来の処理時間が10ミリ秒だとすると、キャッシュフュージョンの使用によりマイクロ秒レベルまで短縮されることもあります。

今回はここまで。

キャッシュフュージョン(Cache Fusion)のおはなし

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり その3

こんにちは、宮崎です。

少し時間があきましたが、『ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11g(以下、Gold)への道のり』をテーマにした最終話の第3話になります。

(前回までの内容はこちら)
 第1話: 試験概要やGoldまでの具体的なスケジュール
 第2話:私なりの勉強方法

どうやって勉強する?

 

基本は教科書を通読していきます。最初は細かい部分まで意識せずに、全体像を捉えるつもりで読んでいくといいと思います。二周目以降で細かい部分を意識して読んでいきます。
そしてインプットと同時に、アウトプットを中心に進めることを意識して、テキストの最後についている模擬試験を解きます。時間に余裕があるなら、テキストに出てきた用語を、オラクルの公式ドキュメントで調べてみるといいです。その用語について深く知ることができ、またそれに関連する知識も得られます。OracleのソフトウェアはOracleのサイトから無料で入手できる(要登録)ので、自分のパソコンに環境を用意してみるのをおすすめします。実際に自分で手を動かして触ってみると理解が進み、記憶に定着しやすいからです。ただし、Goldまでの試験には実技試験はありません。また、スクリーンキャプチャを受験者に見せて、この機能はこのタブの中にあると答えさせるような問題もありません。教科書に印刷されているスクリーンキャプチャを見て、テキストの説明を理解していくだけでも問題ないでしょう。ですから、事情があって自前の環境を用意できない方も安心して試験を受けることができます。

ちなみに、PCを使って自分の手を動かして勉強する場合でも、教科書の記述が頭に入ってこなかったり、コマンド結果が頭の中でシミュレーションできなかったりするときにだけコマンドを打つのをお勧めします。理由としてはタイプを行うのに結構時間を取られますし、手の疲労も蓄積していきます。その結果、あたかもたくさん勉強したように錯覚しやすいからです。そうならないために、手を動かすところと動かさないところを分けて、しっかりと使い分けて勉強するのがいいです。一応教科書だけを勉強して資格を取得できることもできますが、ほとんどの人は実務に役立たせるのを目的に勉強しようと考えていると思いますので、本体を触らない場合でも現場での業務をイメージして勉強するのが大事です。

■BronzeDBA11g

BronzeDBAでは初歩的なOracleデータベースの知識を問われるだけです。インスタンスやメモリなどのOracleの仕組みと、ロールバックやロールフォワードなどの機能について、どういうことができるのかという点を抑えておけば問題ありません。実際、具体的な操作や設定までは問われないため、覚えることさえ覚えてしまえばすぐに合格できます。しかし、SilverDBA、GoldDBAという発展科目の土台部分であり、このBronzeの内容は今後の勉強に密接に関わってきます。OracleDatabaseという概念全体の枠組みをしっかりとこの勉強で作っておけば、後の勉強が捗ると思います。

■SQL基礎I

人によってはGoldDBAの試験よりも難しいと口にする試験です。SQLはあくまでも言語の一種ですので、知識があっても実際に経験していないとなかなかうまくいかないでしょう。出題のタイプは二種類あって、SQLの知識を問うものとSQL文の実行結果(及び逆算)を答えさせるものです。それゆえ、SQL基礎Iでは、SQLのルールや関数の意味などの知識を抑えておくのはもちろんのこと、SQL文からそのSQLが返す結果を頭の中で求める思考力も問われます。

前者はただの暗記事項のため、しっかり時間をかければ、必ず結果が伴います。

難しいと言われるのは後者の部分についてでしょう。SQL文が返す結果を頭の中でシミュレーションする必要があるため、単純な暗記だけでは太刀打ちできません。しかし、プログラムのアルゴリズム問題などが得意な人ならすんなりとできると思います。ルールなど、覚えなければいけないところだけ覚えて、後はルールに従って答えを導くだけですから。そういう問題が苦手なタイプなら、たくさんのコマンドをたたいて、このSQL文を打つとこういう結果が出てくるというのを、徹底的に頭に叩き込むといいです。SQLはあくまでも言語の一種なので、実際に使い慣れていないとなかなかうまくいかないかもしれませんが、時間をかけて身に付けておきましょう。

■SilverDBA11g

BronzeDBA11gでの内容を骨格に例えるなら、SilverDBA11gは骨格の上に乗る筋肉といったところでしょうか。SilverDBA11gでは、BronzeDBA11gで問われた内容をベースとし、Bronzeで出てきた機能から一歩踏み込んだ問題が出題されます。内容も具体的な機能やコマンドの話に移り、実務でも役立つ知識が得られるでしょう。試験の難易度は上がったものの、決して難しいというわけではありません。Bronze DBA 11gの勉強で、データベースの全体像が頭の中にできている分、Silver DBA 11gの内容は意外とスムーズに入ってくると思います。SilverDBA11gでも、BronzeDBA11gでの勉強方法がそのまま適用できます。ここまではテキストを中心にきちんと勉強するだけで確実に取得することができます。もちろん時間がある人や環境を用意できる人は実際にOracleに触ってみるといいと思います。その際は試験だけではなく、実務も意識して触ってみてください。このSilverDBA11gが業務においても試験においてもOracleデータベースの肝要ですので、しっかりと時間をかけて身に付けておくといいです。

■GoldDBA11g

SilverDBA11gまでは模擬試験を中心に勉強していれば、内容を隅から隅まで理解していなくても、余裕をもって合格できます。ただ、Goldに関してはSilverまでと同じ感覚で行くと苦戦するかもしれません。試験代も値が張るため、念には念を入れて、両方の教科書を購入して万全の態勢で臨むのをおすすめします。問題の傾向として、バックアップ・リストア・リカバリに関する問題がほとんどです。様々なバックアップ・リストア・リカバリ手法などに関して、どのような機能があるのか、どんなときに使用するのか、使用するために必要な設定条件は何か、実行するためのコマンドは何かという点などをしっかり整理しておくことが大事です。様々なフラッシュバック機能とその使用条件はしつこく問われます。また、RMANの使い方や機能、SQLアクセスアドバイザ、SQLチューニングアドバイザなどの機能も抑えておく必要があります。普段業務でOracleを触っている人でも、使ったことがない機能などを問われる可能性があるので、油断をせずに教科書を目を通しておくのがいいと思います。

■研修

試験の出来に関わらず、資格認定となる研修の中から一つを選択して受講する必要があります。当然資格認定とは関係のない研修を選んでもGoldDBA11gは合格できないのでそれだけは注意してください。GoldDBA11gの試験対策として受講するならば、オラクルのインストラクターの話によると、管理ワークショップIIを受講するといいそうです。最後に、研修を受講したら、試験とは異なり自分から認定申請をする必要があるのでこれを忘れないでください。

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり その3

クラスタ・データベースのおはなし

 
こんにちは。Re:Qの宮崎です。
今回は、RAC(Real Application Clusters)を説明する際に非常に重要な概念であるクラスタ・データベースについてお話しします。

まず普通のデータベース(シングルインスタンス)を見てみましょう。


インスタンス君は非常に仕事熱心で、24時間休まずに働き続けます。
しかし、そんな彼でも急に熱が出て倒れてしまうことがあります。 

そうなってしまうと困るのはユーザです。インスタンス君が倒れている間は誰もデータベースに読み書きすることができないため、システムダウンに陥り業務に支障をきたします。

この問題を解決するために、「インスタンス君が二人以上いれば、一人が倒れても残った人が頑張ればデータベースは動き続けるよね」という発想が出てきます。これがクラスタ・データベースの概念です。

クラスタ・データベースは、複数の独立したサーバを相互に接続し、ひとつのクラスタを構成することで、あるノードが停止しても別のノードが動いている限り、全体のシステムが停止することなく稼働し続けることを可能にします。

言い換えると、高可用性を実現しているわけです。

 

 

クラスタ・データベースと一口に言っても、一般的に複数の構成方法があります。
代表的なものは、共有ディスク構成非共有ディスク構成HA構成の三種類です。

OracleのRACは、共有ディスク構成をとっています。

一般的な共有ディスク構成とは次のようなものです。
すべてのノードから等しく到達できる共有ディスクに、データベースのデータを配置します。データベースの透過性が実現されており、ユーザやアプリケーションサーバがデータベースを利用する際、各ノードによって違うデータが見えたり、操作方法が変わったりのような現象が起こらないようになっています。また、クラスタを構成するノードは、並列構成かつすべてアクティブとなっており、すべてのノードでユーザやアプリケーションサーバなどからの依頼を処理することで、全体で負荷を分散しシステム停止を防止します。

これを図解したものが前回出てきたこの図です。

一方、共有ディスク構成の欠点として、ディスクI/Oが原因で、1から2、2から3へとノードを追加した時に、必ずしも追加数に見合った性能になるとは限らない点があります。また、共有ディスクが、その部分に障害がおこったとき、システム全体が停止してしまう単一障害点になってしまうこともあげられます。

なお、先程OracleのRACは共有ディスク構成と言いましたが、一般的な共有ディスク構成と同じかというと、そういう訳ではありません。OracleのRACは独自の技術をもって、先に挙げた2点の短所を克服しています。(続く…)

クラスタ・データベースのおはなし

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり その2

皆さん、こんにちは。宮崎です。

今回のブログは、『ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11g(以下、Gold)への道のり』をテーマにした第2話です。第1話では試験概要やGoldまでの具体的なスケジュールをお伝えましたが、今回は私なりの勉強方法について記載します。

情報収集

 
気持ちとしてはすぐに勉強に取り掛かりたいところですが、まずは情報を集めることが試験合格の鉄則です。

近くに合格者がいらっしゃるなら、その人から情報を得るのが一番いいと思います。
「この内容がしつこく問われた」とか「この問題と同じ問題を試験で見た」という情報を教えてくれると思います。もしそれができないようでしたら、検索エンジンで体験記を読んでみたりすると何かヒントになるかもしれません。
 
例えば、
・テストの形式は択一式と複数選択式の両方
・試験合格に必要な得点率(下記の表参照)

これらの情報から、「正答率もそこまで高いわけではなく、しかも記述式のテストではないので、試験に合格するためだけなら根を詰めて勉強する必要はなさそうだ」と私は判断して、教科書を通読していくスタイルを選択しました。

過去問を中心に勉強する

 
資格の取得は、過去問を中心に勉強するのが普遍的な試験の鉄則です。

そこで次に過去問を入手したいところですが、残念ながら過去問は公表されていません。そのため市販されている問題集の模擬試験を利用します。この試験では、受験時に受験した問題を外部に公表しないことを誓約させられます。しかし、重要なポイントだからたまたま同じ問題になったのか…その理由は定かではありませんが、市販の問題集の中に、本試験とそのまま同じ問題、または類似した問題が山ほど見受けられます。
ですから、必ず問題集あるいは問題集付きのテキストは買いましょう。

テキストを選択する

 
自分が使用するテキストを決定します。

勿論、Oracleが公表している試験内容のチェックリスト(試験範囲)を見て、
無料のマニュアルを主体に勉強するという手もあります。しかし、この方法はお薦めしません。

なぜならマニュアルは試験勉強のために存在するわけではないからです。

マニュアルでは、試験にとって非常に大事な内容の部分と枝葉末節の部分ところが同じ分量で書かれていたり、知っていなければならない情報が複数のマニュアルに散らばっていたりします。このため、結局多くのマニュアルに目を通さなければならず、マニュアルベースの勉強は非効率であると判断します。

あと先述した通り、本番でどのような問題が出るのかという情報は何よりも大事だからです。
テキスト代はかかりますが、勉強時間を時給換算すれば遥かにお釣りがきます。
最新の公式教科書は残念ながら出版されていませんでしたので、私は市販のテキストを使用しました。

受験生に使われている主なテキストは下記の2種類です。

翔泳社が出版している本(通称:黒本) 
ソフトバンククリエイティブが出版している本(通称:白本) 

では、2冊の特徴を述べていきます。

黒本の長所は、説明が丁寧でわかりやすく、かつ詳細に書かれていることです。
白本は説明がわかりにくいとは言いませんが、淡々と記述されている印象を受けます。
私のように予備知識がない人間にとっては白本はところどころイメージが湧きづらく、特に疲れていると全く文字が頭に入らないといった感じでした。そのため初心者の人は黒本で学習する方が向いていると思います。逆に実務である程度の知識がある人にとっては、黒本の記述は冗長に感じられるかもしれません。

に対して、白本の長所は、模擬試験問題の数でしょう。
もちろん前者にも模擬試験問題がついているものの、問題数は白本のほうが多いです。加えて後発の利か、模擬試験問題の精度も高いです。

説明のわかりやすさを望むか、豊富な問題数を望むか、どちらを選ぶかは好みの問題でしょう。
ちなみに私はBronze、Silverの時と同様、白本のみで試験にのぞみ無事合格できました。

…とはいえ、Goldの試験はチューニングの際のパラメータなどかなり細かい部分まで問われ、BronzeやSilverとは一線を画した印象です。試験中は合格を確信できず、不合格を覚悟したほどです(準備期間が1週間しかなかったということもありますが)。

それゆえ、Goldの試験に限って言うと、白本だけではなく黒本も購入して細かいところまで目を通しておいたほうが無難です。試験に不合格になって再受験料を払うことを考えると、リスクヘッジという点から2冊の購入をお薦めします。

なお、どちらを購入する場合でも、購入後の出版社のサイトを見て自分で誤植の訂正をするのを忘れないでください。

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり その2

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり

今回のブログ記事では『ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11g(以下、Gold)への道のり』をテーマに、宮崎が3回に渡って記事を書かせていただきます。

私は2012年の7月に、レック・テクノロジー・コンサルティング株式会社(以下、Re:Q)に入社致しました。
過去にIT関連の仕事の経験はなく、未経験としての入社です。

Re:Qの新入社員は、1ヶ月間の研修期間中に「ORACLE MASTER Bronze Oracle Database 11g(以下、Bronze)」の取得を目指します。私は学生時代に情報関連の授業を取っていたため、データベースに関する初歩的な知識はありました。しかし、今までにOracleというデータベースソフトウェア(以下、Oracle)を使用した経験はありませんでした。ORACLE MASTERというのは、Oracleの使用法に特化した試験です。そのため、今回の受験では知識を使いまわしできず、まったく役に立ちませんでした。

このように私はOracleのイロハも知らないレベルだったものの、およそ一か月程度でGoldの試験に合格するまでに至りました。この受験記録が、Oracle経験者・未経験者に関わらず、これからORACLE MASTERを受験する予定の人にとって、何か参考になればと思い筆を執りました。

ORACLE MASTERについて

 
まず、ORACLE MASTERという資格が、どのような資格であるのかご存じないという方は、
http://www.reqtc.com/column/bronze11g_part1.html
リンク先の「ORACLE MASTERってそもそも何?」という箇所をお読みくださいませ。
この記事は今年の4月に入社された宮坂さんが書かれた記事です。

これにGoldまでの道のりを加筆すると、下記のようになります。

ORACLE MASTERの中でもDBA 11gというのは、Oracleの最新バージョンである11gの運用や管理ができる知識・技能を証明する資格です。Bronzeより上位の資格であるSilverを取得するには、Silver DBA 11gという試験に合格する必要があります。更にその上位のGoldを取得するには、Gold DBA11gの試験に合格に加え、指定された研修コースのうち最低1コースを受講する必要があります。

Gold取得にいたるまでの私の具体的なスケジュールは、以下の通りです。

 

私は7月12日あたりから勉強を開始し、7月26日のSQL基礎Iを皮切りに8月12日のGold DBA11gにいたるまで順調に合格をすることができました。先に触れた通り、Goldは試験合格に加え、指定された研修コースのうち最低1コースを受講する必要があります。その費用は会社にサポートしてもらい、青山のトレーニングセンターにて「11g R2 RAC管理(※)」という研修を受講しました。これで晴れてGoldの資格を取得することができました。
(※)RACとは、Real Application Clustersの略。詳細は別の回でご紹介予定です。

なお、ORACLE MASTERの資格がなければOracle関連の仕事に従事できないわけではありません。
しかし上位の資格になるほど、より大規模なデータベースを扱うために必要な知識・技術を身につけることができます。加えて公式にOracleの知識・技術を持っている人間というお墨付きまで頂けるので、獲得して損はない資格であると言えます。

ちなみに、ORACLE MASTERがOracleの運用や管理の知識・技術を問う資格とはいえ、単一インスタンスのデータベースが試験対象であって、RAC(Real Application Clusters)の知識が問われることはありません。RACは別に、「Oracle Real Application Clusters 11g Release 2 and Grid Infrastructure Administration」という長い名前の資格が用意されています。

単一インスタンスやRAC等の用語は、未経験の方は全く耳にしたことがないと思いますが大丈夫です。
実際に私も少し前まで何も知りませんでしたから。この辺はまた別の回でご紹介していきたいと思います。

ORACLE MASTER Gold Oracle Database 11gへの道のり
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