男性育休体験記ー取得前ー
自己紹介
こんにちは。2014年入社のT.Rです。クラウド基盤技術部に所属しています。
去年弊社初の育休を取得した社員という事で今回ブログを書く機会を頂きました。
なんとなく「取得しづらい」というイメージのある男性の育休ですが、実際育休を取った立場からのリアルな男性育休体験記をお届けできればと思います。今回は前編として育休に入る前の内容を記載しています。
普段の業務内容
4年ほど前から主にAWSを利用したシステムの要件定義/設計/構築を行っています。
ここ最近はプロジェクトリーダやプロジェクトマネージャ的な動きもしておりチームの進捗管理やメンバーの工数管理も行っています。
育休のきっかけ
育休を取ろうと思ったきっかけは色々ありますが、大きく3つに分けて説明します。
1.産後の妻と子供をサポートできる
妻の妊娠が判明してから妊娠/出産に関わる色々な書籍を読みました。そこで学んだのは、産後母子共に健康な状態であることを前提にして考えないほうがいいという事でした。
万が一何かがあったときに、自分が仕事を続けていると全力で家族をサポートできないんじゃないか、何かあった時に急に仕事を休むより、事前に休む段取りをしておいた方が家族と職場どちらにとっても良いんじゃないか。と思ったのが1つ目のきっかけです。
2.仕事と子育てを両立するため
妻からは産後も現在の仕事を継続したいと聞いていたため、子育てと家事は夫婦のどちらかに負担を寄せるのではなく公平に分担しようと決めていました。
ただ第一子という事もあり何をどう分担するのか、どんな生活リズムに変わるのか、子育てに関するタスクなど具体的にイメージできない事が多くありました。
また、都心を離れて自然が多くのびのびと子育てをしやすい環境に住みたかったことや、子供にリモートワークの邪魔をされないよう書斎が欲しかった事もあり、引っ越しの計画も立てていました。
上記の理由から育休復帰後に仕事と子育てをバランスよく両立できるように、「子供が産まれてからの生活に慣れる」、「仕事をしやすい環境を用意する」ための準備期間があった方が良いと思ったのが2つ目のきっかけです。
3.今しかできないことだから
・ 家族全員が学校にも会社にも行かないで子育てをする
・ 産まれたばかりの人間のお世話に集中する
・ 妻の人生で精神的にも体力的にもトップクラスに弱っている時期をサポートする
これらは育休を取らないと今後やる機会がない「今しかできない事」だと思ったのが3つ目のきっかけです。
育休の期間
育休期間については、自分の要望として最低でも3カ月は取得したいし状況によっては更に延長したい、という希望を上司に相談しました。
幸いにも上司含めた会社とクライアントからの理解を得られて3カ月の育休は決定し、延長については期間中に相談して決める、ということになりました。
最終的に引っ越しのドタバタや保活(保育園に入園するための活動)があり、全部で4か月半ほどを育休期間として取得しました。
育休期間について柔軟に対応頂けたおかげで、落ち着いた状態で仕事に復帰することができて非常に助かりました。
周りからの反応
社長、人事部長、直属の部長の3名が揃う飲み会がちょうど妊娠の安定期(12週目以降)に入る時期で予定されていたので、その場で妻が妊娠したことと、育休を取りたいと思ってることを伝えました。
社長からは「ちゃんと育休が取れるように社内制度の整備や申請手順の確認、クライアントとの調整含めて会社がバックアップする」といった言葉を頂き非常に安心しました。
また人事部長からは「第一号が現れるのを待っていた。第一号は何かと不安もあると思うけど、一緒に調整しながら進めていこう。会社的にも育休取得者の実績ができるのは嬉しい」、直属の部長からは「育休を取るためにどんな行動を取ればいいか一緒に考えよう」といったように、みなさんからポジティブな反応で育休取得を応援して頂いたことを覚えています。
育休取得にあたっての不安や大変だったこと
キャリア的な不安
正直なところ、個人的にはキャリアについてはあまり心配していませんでした。
仮に60歳が定年だとして、新卒から働き始めると38年間で456か月ありその内3か月を休んだところで割合としては0.6%。1年休んだとしても2.6%で、そんな小さな割合で影響が出るようなキャリアにしたいとは思っていませんでした。
むしろ、自分にとってしっかり仕事をするための基盤が家庭なので、育休を取って安定した基盤を作る事で今後のキャリアも安定して築いていけると考えていました。
ただし技術に関しては、IT業界の中でも進化の早いクラウドの世界なので、復帰後は浦島太郎状態になっているのではないかという不安はありました。
金銭的な不安
育休期間中は育児休業給付金で給与の67%(6か月以降は50%)が貰えること、社会保険料が免除される事は知っていましたが、それでも出産から育児にかけてどのような出費が発生するのか分からず不安がありました。
また給付金に関わる申請関係も会社に任せておけばいいという訳ではなく自分から積極的に動く必要があるのですが、当時は周りに聞ける人がいなかったので情報収集に苦労しました。
余談ですが、このときの苦労から今後弊社で育休を取る人が少しでも楽できるように、自分が行った手続きなどを資料(下記参照)にまとめておきました。
育休取得前の体験記については以上となります。
育休取得中、育休取得後の体験記は後編にて記載します。