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【動画配信開始】Oracle Autonomous Databaseがもたらす データベース管理者(DBA)の働き方改革

最新のインターネットテクノロジーとソリューション情報を注目テーマごとに解説するオンラインセミナー「NANOOPT Media Online(ナノオプト・メディア・オンライン)」にて、当社堀尾による「Oracle Autonomous Databaseがもたらす データベース管理者(DBA)の働き方改革」のセッションが公開されました。無料で視聴頂けます。新型コロナウィルス、AI、自律型Oracle Autonomous Database・・・で、データベース管理者(DBA)の働き方はどう変わるのか、ぜひご覧ください。

◆NANOOPT Media Online(ナノオプト・メディア・オンライン)
Oracle Autonomous Databaseがもたらす データベース管理者(DBA)の働き方改革

クラウド時代に向けて進化するRDB ~Part2~

皆さん、こんにちは。人事教育部のK.Mです。

第1弾をご覧になった方はご存じだと思いますが、人事の私がエンジニアの皆さんと話をするのに最近のトレンドも理解していないようではまずい!ということで、現在のトレンドを当社のシニアコンサルタントにレクチャーしてもらうことに。その様子を折角なので、皆さんにもお届けします。本日はその第2弾です!

K.M: Hさん、お疲れ様です!本日は、クラウド時代に向けた各RDB製品の独自の進化についてですよね。
T.H: そうだよ、オンプレミスで圧倒的な実績を誇るOracle DatabaseやSQL Serverのほか、Amazon AuroraやGoogle Cloud Spannerも触れていくよ。
K.M: 楽しみ!同じRDBでも、差別化をするために独自の製品思想を持ってたりしますもんね。よろしくお願いします!

クラウドという新しい稼働環境の登場

皆さんもご存じの通り、2010年代になると、リレーショナルデータベースはクラウドという新しい稼働環境を得ました。クラウドは、国境を越えて世界に広がるデータセンター群の中で稼働する大量のサーバーと、無限のストレージ容量にデータを保存することができます。

これはオンプレミスとは大きく異なる稼働環境です。そしてリレーショナルデータベースは、このクラウドに最適化したものに進化を始めました。次にクラウド時代の代表的なリレーショナルデータベースを4つ紹介します。

可用性の考え方と規模の概念を変えた「Amazon Aurora」

「Amazon Web Service」(AWS)が2014年に発表した「Amazon Aurora」は、MySQL互換の商用リレーショナルデータベース並みの性能と機能を実現し、さらにデータベースのコア機能がクラウド専用に開発されました。クラウドに最適化された実装の例としては、Amazon Auroraは標準で3つの“アベイラビリティゾーン”にまたがって稼働するという特長が挙げられます。

従来のオンプレミス用のリレーショナルデータベースでは、可用性を高めるために複数のサーバーをクラスタ化することで、「あるサーバーがダウンしても他のサーバーが生き残っているため、システム全体としては稼働し続ける」ことを実現しています。しかしオンプレミスでは、基本的にすべてのサーバーは同じデータセンター内で同じラックやサーバールームに格納されているので、例えばラックごと、あるいはデータセンターごとに、災害や事故などが起きてしまうと、サーバーが全滅し、システムの稼働は完全にストップしてしまいます。

しかし、Amazon Auroraは3つのアベイラビリティゾーン、すなわち離れた場所に存在し、独立した建物、設備や電源などを備え、高速なネットワークで接続された3つの別々のデータセンターにまたがって1つのリレーショナルデータベースを稼働させることを実現しています。

つまり、あるサーバーが落ちても、他のサーバーが稼働し続けることでシステム全体が稼働し続けるのはもちろんのこと、あるデータセンターが丸ごと破壊されたとしても、ほかのデータセンターが生きている限り、Amazon Auroraは稼働し続けることが可能となります。クラウドに最適化されたAmazon Auroraの可用性は、従来のオンプレミスを想定したリレーショナルデータベースの持つ可用性の考え方や規模を大きく塗り替えるものとなっています。

世界規模のリレーショナルデータベース「Google Cloud Spanner」

Googleが2017年2月に発表した「Google Cloud Spanner」は、さらに規模が拡大し、世界規模、地球規模に分散したリレーショナルデータベースと言われています。

この規模になると、光のスピードを上限とする通信速度では分散処理のための通信に時間がかかりすぎるため、従来のリレーショナルデータベースで用いられていた分散処理技術とは大きく異なる技術を使って構築されています。

その一例が原子時計の採用です。

Google Cloud Spannerでは、例えばすべてのサーバーの時刻をGPSと原子時計を用いて正確に同期し、すべてのトランザクションに厳密なタイムスタンプをつけることで、地球規模の分散環境におけるトランザクションの順番や一貫性の保証を実現しています。

さまざまなクラウドサービスやテクノロジーとの親和性が高い「Microsoft SQL Server」

Microsoft社が1990年代から開発を積み重ねてきた古参の商用リレーショナルデータベース。
1998年に発表された SQL Server 7から本格的に商用リレーショナルデータベース市場に参入してきました。企業向けの高機能なシステムから、組み込み系の小規模なシステムまで幅広く対応しています。

SQL Serverは、他のリレーショナルデータベースと比較してWindows製品との親和性が非常に高いことに加えて、エンタープライズ市場での実績が豊富でコストパフォーマンスでのバランスが良いといった強みがあり、OSにWindows Serverを選択するのであれば必ず選択肢に入れるべきであると言えます。

2019年秋にリリースされた最新版のSQL Server 2019では、従来のバージョンにはなかったさまざまな機能が盛り込まれています。

 ・AIやビッグデータ分析に向けたデータ分析基盤の強化
 ・データベースエンジンの機能拡張(UTF-8対応)
 ・プラットフォームの多様化(Linux版の機能強化。Windows版との差の減少) など

また、MicrosoftのクラウドサービスであるAzure上のSQL Databaseとの連携がスムーズで、環境移行なども手軽に行えるようになっており、クラウド時代を見据えたものとなっています。加えて、AWSやGoogle、または日本のクラウドサービスベンダーがSQL Serverとの接続サービスを提供しており、さまざまなクラウドサービス上でかつ仮想環境等のさまざまなテクノロジー上で動作するところも強みです。

完全自動化を実現する「Oracle Autonomous Database」

AWSやGoogleといったクラウドに大きな強みを持つベンダーが、クラウドの分散環境に適合したリレーショナルデータベースの進化を実現する一方で、従来のオンプレミスにおけるリレーショナルデータベース市場のリーダーであるオラクルは、別のアプローチでクラウド時代のリレーショナルデータベースに取り組んでいます。

それはデータベース運用の完全自動化です。

2017年10月にオラクルが発表した「Oracle Autonomous Database」は、これまで管理者が行う作業だったデータベースの運用作業、例えばバックアップ、セキュリティパッチの適用、チューニング、ディザスタリカバリの設定、障害時の対応といったさまざまな作業を、データベース自身が自動的に実行するようになります。オラクルは、「世界初の100%自動化された自律的なデータベース」と紹介しました。

運用自動化の背景には、オンプレミスでのデータベース運用で蓄積してきたノウハウを含め、さまざまな条件での運用状況を機械学習によってコンピューターが学習できたことにあります。これも、大量なコンピュータリソースやパワーを利用可能なクラウド環境が実現させたものと言えるでしょう。

クラウドベンダーによるリレーショナルデータベース選択肢の拡大

これまで企業向けの商用リレーショナルデータベースは、オラクル、マイクロソフト、IBMといった有力ベンダーが市場をほぼ独占してきました。また、システムの規模や要件によっては、オープンソースのリレーショナルデータベースも選択肢となってきました。これからクラウドの時代に入るにあたり、クラウドに最適化した形でリレーショナルデータベースが新たな進化を始め、従来からのベンダーにクラウドベンダーも加わる形で選択肢が増えてきています。

短期的には、災害対策構成を含めたデータベース運用できるかがポイントになります。中長期的には、クラウドネイティブ化、マルチクラウド化に対応できるかを見ていくべきです。

デジタル変革への対応では、既存のデータは主にリレーショナルデータベースで扱うことになります。これはクラウドになっても変わりません。一方で、デジタル変革のための新しいアプリケーション、たとえばIoTの技術領域では、データを集め機械学習で予測するといったものは処理速度(パフォーマンス)が重視されます。そして、デジタル変革を進めるとなれば、スクラップ・アンド・ビルドで取り組むことになり、これはクラウドが前提となりコストと開発生産性の高さで選ぶことになります。

用途によって求められるものが変わるので、データベースの選択はこれまで以上に慎重にならざるを得ません。データベースに100%に近い安定性や信頼性を求めると、デジタル変革が遅れてしまうことにもなります。なのでデジタル変革のために新しいデータベースの利用を考慮する必要も出てきます。柔軟な選択ができるようにしても、選んだものをずっと使い続けるわけではありません。ただし、いったんデータベースを決めて運用を始めると、ほかのデータベース製品への移行がきわめて難しくなることを念頭に置いておく必要があります。個々の業務システムにとって何が最適なリレーショナルデータベースなのかは、これまでと同様、あるいは選択肢が多くなったことで、これまで以上に慎重な選択が求められることになります。

T.H: どう?
K.M: うーん、RDBだけとってみても様々ですね。既存のデータを扱うにしても、それぞれの強み・特徴を理解した上で今まで以上に慎重な選択が必要というのはうなずけます。ここに更に、デジタル変革への対応とかが入ってくるわけですね。デジタル変革が何を指しているのかが、私のなかではそもそも曖昧ですが。苦笑
T.H: じゃぁ、次回はその点についてできる限りわかりやすく、解説しよう。
K.M: はい、よろしくお願いします。

クラウド時代に向けて進化するRDB ~Part1~

皆さん、こんにちは。人事教育部のK.Mです。

いきなりですが、デジタルトランフォーメーション(DX)、データレイク、NoSQLなどなど…これらの用語をわかりやすく説明できますか?お恥ずかしながら私はなんとなくのイメージはあるものの、とてもエンジニアの皆さんと会話ができるレベルではありませんでした。そんなわけで、現在のトレンドを当社のT.Hにレクチャーしてもらうことに!

いつもの技術ブログと趣向が変わりますが、折角なのでその内容を皆さんにもお届けしたいと思います。何回かに分けてお伝えをしていく予定ですが、本日はその第一弾です。

K.M: Hさん、冒頭に挙げた用語やトレンドもしっかり学びたいと思うんですが、まず一番気になっていることをズバリ質問してもいいですか?
T.H: 勿論、なにが気になっているの?
K.M: NoSQLが今後台頭してきて、これまでスタンダートだったリレーショナルデータベース(以下、RDB)は淘汰されてしまうんでしょうか?
T.H: あー、なるほど。新しい概念・技術が登場すれば、当然そういう疑問は沸いてくるよね。でも、自分はRDBが淘汰されるとは思っていないよ。詳しくは別の回に譲るけれど、NoSQLに分類されるデータベース製品が続々と登場し、事例も増えてきたけれど、目的に応じて使い分けるって感じかな。
K.M: なるほど、そうなんですね。
T.H: ちなみに、RDBといっても、クラウド時代に向けて各製品が独自の進化を遂げているのを知っている?
K.M: OracleのAutonomous Databaseとかでしたら、少しは。
T.H: 他の製品もいろいろ進化しているよ。じゃぁ、第1回目の今日は、DBエンジニアの皆さんにも馴染み深い、このRDBの話からしていこう。

クラウドの時代に向けて進化するリレーショナルデータベース

2018年度のリレーショナルデータベース製品の日本国内での売上金額は1,200億円、前年度比16.2%増の結果が出ています。2019年度も11.6%増と、堅調な結果となっています(ITRリサーチの記事より)。機能的にも性能的にも成熟期を迎え、業務システムには必要不可欠となったリレーショナルデータベースですが、クラウドという新しいデータベースの稼働環境が登場したことにより、リレーショナルデータベースもクラウド環境向けに急速に進化を開始しました。

その進化の内容とはいかなるものかを以下に端的に記します。

現在の業務システムで使われているリレーショナルデータベースが本格的に登場したのは、1980年代のいわゆるメインフレームの時代からUNIXを中心としたオープンシステム化の流れになった頃と期を同じくします。登場当初は、処理速度や信頼性などにいくつかの課題を抱えていたリレーショナルデータベースでしたが、1990年代にOracle Database上で実現されたツーフェーズコミットによる分散トランザクション処理や、複数サーバーによるクラスタ構成の実現など、機能面および性能面で大きな進化を遂げました。

そして現在、「Oracle Database」や「Microsoft SQL Server」、「IBM DB2」などの商用データベースはいずれもリレーショナルデータベースの基本的な機能はもちろん、分散処理やインメモリ処理などの大規模かつ高速な処理性能を実現し、大規模な企業の基幹業務にも使われるようになってきました。それに加え、「Postgres SQL」、「MySQL」、「MariaDB」等のオープンソースベースのリレーショナルデータベースも台頭してきました。

昨今では、リレーショナルデータベースだけではなく、ビッグデータの領域で定義されるデータレイクの需要などからNoSQLデータベースの利用も増えてきています。NoSQLデータベースはオープンソースのものが多く存在します。しかしながら、改めて業務に最適でかつ安心、安全なデータベースを検討するとなると、リレーショナルデータベースでもさまざまなデータタイプをサポートしていることから、結果的にNoSQLではなく使い慣れたリレーショナルデータベースを採用する動きもあります。

さらに、今後AIなどを活用するようになると、大量な学習データの扱いをどうするかという課題も発生します。本番業務で大量データを扱うとなれば、やはりリレーショナルデータベースで管理しようということになります。今では多くのリレーショナルデータベースに機械学習エンジンが搭載されており、機械学習もリレーショナルデータベースを使って運用しようというケースも増えてきています。

もう1つ、リレーショナルデータベースの成長を牽引しているのが、デジタル変革(Digital Transformation)です。デジタル変革のために部門を跨がって横断的にデータ分析を行いたいとなれば、データが部門ごとに分散している環境ではうまくいかないので、データ統合を考えることとなります。IT投資動向の調査でもデジタル変革のための取り組みでは、部門横断型のデータ活用インフラの整備を推進しているとの回答が多くなっているようです。

しかしながら、いざデジタル変革に真剣に取り組もうとすると、データのサイロ化が大きな障壁になります。そのためデータの精度をある程度犠牲にしてでも、部門のデータを統合したデータウェアハウスシステムを作る(作ってしまう)という動きが起きます。この場合は、巨大なデータベース環境を別途作るよりも、ETL(Extract/Transform/Load)やEAI(Enterprise Application Integration)で連携させる方法が採用されているケースが多いようです。現在のリレーショナルデータベースは、商用、オープンソース問わず、オンプレミスにおいては機能面でも性能面でも十分に成熟した域に達していると言えるでしょう。

T.H: どう?
K.M: 実績があって使い慣れたRDBが新たな需要にも対応できるのであれば、そちらを使いたい、という声は最もだと思います。
T.H: そうだね。なんだか前置きだけで随分話してしまったので、クラウド時代に向けた各製品の独自の進化は次回にしよう。
K.M: はい、よろしくお願いします。

プロフェッショナルを支援するテクノロジー集団として、当社がZDNet Japan特集記事に

2019年10月21日に「Oracle Autonomous Database」への移行支援サービス提供開始のプレス・リリースを発表後、中立な立場でITインフラプロフェッショナルサービスを展開するテクノロジー集団として、当社が取材を受け、2019年12月13日にZDNet Japanの特集記事に掲載されました。記事は下記からご覧いただけます。

◆ZDNet Japan
自律型データベースへの移行を担う専門集団–レック・テクノロジー

Oracle Autonomous Databaseへの移行支援サービスのプレス・リリースについて

2019年10月21日に「Oracle Autonomous Database」への移行支援サービスの提供開始に関するプレス・リリースを発表しました。記事は下記からご覧頂けます。

◆ZDNet Japan
レック・テクノロジー、「Oracle Autonomous Database」への移行支援サービスを提供

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